猫と人間の赤ちゃんは一緒に暮らせる?仲良く安全に暮らすための注意点を紹介

猫と人間の赤ちゃんは一緒に暮らせる?

猫に近寄る赤ちゃん
猫と一緒に暮らす家庭では、赤ちゃんに影響しないかと心配になるママもいるでしょう。まずは、猫と人間の赤ちゃんは一緒に暮らせるのか、飼い始めるならいつ頃が良いのかを説明します。

接触方法に注意すれば同居は可能

猫との接触方法に注意すれば、新生児でも猫と一緒に生活できます。ペットとの触れ合いは情緒を安定させる効果があるため、赤ちゃんの情操教育にもつながります。
一方で、ペットと同居した経験のない人や、赤ちゃんを心配する周囲の人から反対される場合もあるかもしれません。周囲の同意を得るためにも、動物から人にうつる病気や猫アレルギーなどの正しい知識を持つことが必要です。猫と赤ちゃんが快適に暮らせるように工夫しましょう。

新しく飼い始めるなら子育てに余裕が出てから

新しく猫を飼い始めるなら、子育てに余裕が出てからがおすすめです。妊娠中や出産してすぐは感染症の心配や赤ちゃんのお世話があり、新たに猫を飼うのは難しい状況と言えるでしょう。それまで飼っていた猫であれば抗体ができているため、飼い続けても問題はありません。
新生児は免疫力も弱いため猫との接触はおすすめしませんが、生後3ヵ月を過ぎると少しずつ触れ合わせても大丈夫と言われています。ただし猫は爪が鋭く、動き回るため、赤ちゃんに怪我をさせないように注意してください。猫を飼いたいと考えているママは、赤ちゃんが成長し、ママの心と体に余裕ができたタイミングで検討すると良いでしょう。

猫の病気|人にうつる感染症は?

寄り添う猫の親子
猫の感染症の中には人に感染するものがあります。ここでは妊娠中に特に注意が必要なトキソプラズマ感染症、その他の感染症を紹介します。

トキソプラズマ感染症

トキソプラズマ症とは寄生虫が引き起こす病気です。生肉や加熱が不十分な肉、猫の糞などから人に感染します。通常、健康な人が感染しても無症状や軽傷で問題になりませんが、妊娠中にトキソプラズマ症に感染すると流産や先天性の障害など赤ちゃんへ影響が出る可能性があるので要注意です。
猫の場合、猫が屋外に出た際に虫やネズミなどを食べてしまうことが感染原因とされています。猫を感染から守るためには、外に出さず、エサは加熱して与えることが大切です。さらに妊婦が感染しないためにも、妊婦以外の人が猫のトイレ掃除を行うのが望ましいでしょう。妊娠中は手洗いをする、肉を食べる時はよく火を通すといった衛生管理も徹底するようにしてください。

その他の感染症

トキソプラズマ感染症以外に、気を付けたい猫から人にうつる感染症の一例を紹介します。以下の感染症は、猫を外に出さない(完全室内飼育)、ワクチン接種、ノミやダニの駆除の他、室内を清潔に保つことで予防できます。
病名 症状
重症熱性血小板減少症候群 発熱、全身倦怠感、消化器症状など
猫ひっかき病 発熱、リンパ節腫脹、食欲不振など
コリネバクテリウム・ウルセランス感染症 ジフテリアと類似した臨床症状
皮膚糸状菌症 発赤、痒みなど

猫と赤ちゃんが一緒に暮らす際の注意点①猫のストレス対策

棚の隅に隠れている猫
ここからは猫と赤ちゃんが仲良く一緒に暮らすために気を付けたいポイントを見ていきましょう。猫は環境の変化に敏感です。それまでなかった赤ちゃんの泣き声や臭いなどにストレスを感じるかもしれません。まずは猫のストレス対策について紹介します。

①猫だけで過ごせる隠れ家を作る

猫だけで落ち着いて過ごせる、隠れ家のような場所を設置してください。人に慣れていても、猫はもともと単独生活をする生き物です。赤ちゃんが起きている時は、泣き声などで騒がしくなりがちのため、ストレスを感じてしまう可能性があります。赤ちゃんと適度な距離を保ちながら、猫のストレスを軽減できるように、身を隠し一人になれる隠れ家を作ってあげましょう。

②静かな場所に猫のトイレを設置する

猫は大きな音が苦手なため、赤ちゃんの泣き声が届きにくい静かな場所にトイレを設置してあげましょう。トイレの移動が猫のストレスとなる場合もあるため、ベビーゲートを設置して赤ちゃんが近づけないようにするのも良い方法です。排せつ物は猫の健康状態を知るバロメーター。異常がないか定期的にチェックしてあげてください。

③毎日猫と遊ぶ時間を作る

短時間でも良いので、毎日猫と遊ぶ時間を作ってあげましょう。猫にとって、遊びは飼い主との大切なコミュニケーションです。かまってもらえなくなったと猫が感じないように、赤ちゃんが寝ている間など育児の合間に猫と触れ合う時間も大切にしてくださいね。

猫と赤ちゃんが一緒に暮らす際の注意点②赤ちゃんの健康

ソファにいる猫に近づく赤ちゃん
続いては、猫と暮らす際の赤ちゃんの健康に関しての注意点を説明します。猫を清潔に保ち、万が一、赤ちゃんが猫にひっかかれた場合は受診しましょう。

①基本的に猫は完全室内飼いにする

猫を外へ出してしまうと、ノミやダニなどを運んでくる可能性が高くなるため、完全室内飼いが望ましいです。ノミやダニは人間に病気を運んでくる、アレルギーの要因になるなどの可能性があるためできるだけ除去するのが良いでしょう。
猫を家の中で飼っていても、人間の居住空間はノミの棲み処になりやすいので注意が必要です。また寒い季節でも暖房や空調が整っているため、猫の寝床やカーペットなど室内の清掃など1年を通して対策が必要となります。

②猫アレルギーの対策をする

猫のフケや唾液がアレルゲンとなり、赤ちゃんでも猫アレルギーを発症する可能性があります。猫のケアを入念に行い、こまめに掃除をしてアレルゲンを除去しましょう。
<猫アレルギーの対策方法>
  • 赤ちゃんの寝室に猫を入れない
  • 猫の食事は専用の食器を使い、使用後はすぐに洗い片付ける
  • 猫の爪を切る
  • 猫をブラッシングやシャンプーを行い、フケを取り除く
  • 部屋に掃除機をかける
  • カーテンやシーツ、猫の毛布などはこまめに洗濯する
  • 空気清浄機を設置する

③猫に噛まれた・引っ掻かれた場合は受診する

もし赤ちゃんが猫に噛まれたり、引っ掻かれたりした場合、すぐに患部を流水で洗って病院を受診してください。健康な猫でも、パスツレラ菌や黄色ブドウ球菌といった常駐菌は存在するため、感染症の注意が必要です。
どんな穏やかな猫でも、遊びとして猫の毛を赤ちゃんが引っ張ってしまうと、猫が抵抗して噛んだり引っ掻いたりすることもあります。ベビーベッドやハイローラックなどを使い、赤ちゃんと猫が触れ合わない工夫をしましょう。

猫と赤ちゃんが仲良く暮らすために

赤ちゃんと猫
猫は警戒心が強く、一方で赤ちゃんは予想外の行動をするため、対面は慎重に行いましょう。最後に赤ちゃんと猫が仲良くなる方法を紹介します。お互いの様子を見ながら実践してみてください。

①赤ちゃんの泣き声や笑い声に慣れさせる

赤ちゃんが生まれる前から、猫に赤ちゃんの泣き声や笑い声を聞かせておくのも、猫に慣れてもらう方法のひとつです。赤ちゃんが生まれる前は、猫は赤ちゃんの声をあまり聞く機会がありません。インターネットの動画などを利用して赤ちゃんの声を聴かせ、少しずつ慣れさせておきましょう。

②時間を決めて同じ空間で過ごさせる

赤ちゃんと猫を同じ空間で過ごさせることで、お互いの距離が近くなる場合もあります。赤ちゃんに授乳する際に同じ部屋で猫にエサを与えるなど、時間を決めて工夫してみるのも良いでしょう。
また、キャットタワーやキャットウォークを設置して、赤ちゃんから離れた安全な場所から猫に観察させる方法もあります。ただし猫が赤ちゃんを引っ掻く、噛むといった事故が起こらないように、猫と赤ちゃんだけにせず必ず大人が付き添うのを忘れないでくださいね。

③大人が見守りながら触れ合う

猫と赤ちゃんが同じ空間で過ごすことに慣れてきたら、落ち着いている時に赤ちゃんを猫に近づけてあげましょう。赤ちゃんの匂いを嗅いで覚えることで、慣れやすくなります。大丈夫であれば、大人が見守りながらそっと触れさせてみると良いですね。無理に近づけず、猫が寄ってくるのを待ってあげてください。

注意点を守って猫と赤ちゃんと仲良く安全に暮らそう

寝ている赤ちゃんに寄り添う猫
猫と人間の赤ちゃんは触れ合い方に注意すれば、一緒に暮らすことは可能です。赤ちゃんの安全を第一に感染症に注意し、かつ猫のストレスを軽減できるように環境を整えれば、円滑に進められます。猫と赤ちゃんが同居する際のポイントに注意しながら、家族皆で仲良く安全に暮らしましょう。
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