10倍がゆの基本
離乳食は赤ちゃんが消化しやすく、アレルギーの出にくいおかゆから始める場合が多いです。最初に、離乳食初期におすすめの10倍がゆの基本を説明し、10倍がゆと間違いやすいつぶしがゆも紹介します。
10倍がゆとは米1に対して水10で炊いたもの
離乳食の基本である10倍がゆは、米1に対して水10の割合で炊いたおかゆです。離乳食の最初におかゆが選ばれるのは、アレルギーが出にくく、消化機能が十分に発達していない赤ちゃんでも消化しやすく、食べやすいからです。最初は10倍がゆをすりつぶし、慣れてきたらつぶし方を粗くしていくようにしましょう。
10倍がゆに似たつぶしがゆとは
つぶしがゆとは、やわらかく炊いたおかゆ(米1に対して水7~10くらいの割合で炊いたもの)をつぶしてなめらかにしたものです。最初につぶしがゆを与え、食べることに慣れてきたら10倍がゆにチャレンジしましょう。
10倍がゆの作り方①鍋を利用
鍋でコトコト煮込んだ10倍がゆは、お米の甘味を感じられるのが特徴です。また生米だけでなく、炊いたご飯や米粉を使って簡単に作ることもできます。ここでは、鍋から作る10倍がゆの作り方を紹介します。
米からの作り方
■材料
- 米…50g
- 水…500ml
■作り方
- 鍋にといだ米と水を入れ強火にかける
- ふつふつと沸騰したら弱火にして20分焚く
- 火を止めて10分ほど蒸らす
- (必要に応じて)おかゆが冷めたら裏ごししてつぶしがゆにする
ご飯からの作り方
■材料
- ごはん…30g
- 水…200ml
■作り方
- 鍋にごはん、水をいれて軽くほぐす
- 鍋にフタをして強火にかけ、ふつふつと沸騰してきたら、フタをずらし弱火で20分煮る
- 炊き上がったらフタをして10分蒸らす
- (必要に応じて)おかゆが冷めたら裏ごししてつぶしがゆにする
途中で水が少なくなった場合は追加してください。また、フタのずらし具合や火加減によって炊き上がりは変わります。何度か焚いてちょど良い火加減や水の量を見つけましょう。
米粉を使った作り方
■材料
- 米粉…大さじ2
- 水…18ml
■作り方
- 鍋に米粉と水を入れたら弱火にかける
- 沸騰したら2分ほど混ぜながら煮る
- とろみが出てきたら完成
10倍がゆの作り方②炊飯器・電子レンジを利用
続いては炊飯器や電子レンジでの10倍がゆの作り方を紹介します。炊飯器や電子レンジを使うと、鍋を使うよりも手軽に作れるのが魅力です。
炊飯器での作り方
■材料
- 米…50g
- 水…500㏄
■作り方
- といだ米と水を炊飯器に入れおかゆモードで炊く
- おかゆが炊き上がったら、必要に応じてすりつぶす
※米を30分ほど吸水させると、やわらかく炊きあがります。
電子レンジでの作り方
■材料
- ごはん…40g
- 水…200ml
■作り方
- 耐熱容器に分量のごはんと水を入れ、ふんわりとラップをかけて600Wの電子レンジで2分加熱
- 電子レンジから取り出して10分ほど蒸らす
- (必要に応じて)おかゆが冷めたら裏ごししてつぶしがゆにする
電子レンジで作る場合の注意点
■吹きこぼれに気を付ける
電子レンジによって加熱の程度が異なるため、水分不足や加熱のしすぎで吹きこぼれる場合があります。大きめの容器を使ったり、時間を短めに設定したりするなどの工夫をしましょう。加熱時間を20秒ほど短めに設定し、様子を見ながら10秒ずつ追加すると吹きこぼれを防げます。
■粘り気をなくす
水分が飛び過ぎると粘り気のあるおかゆになります。粘り気のあるおかゆは赤ちゃんが飲み込みづらいため、小さじ1~2ほどのお湯を加え良くかき混ぜてのばして粘り気をなくしてあげましょう。
10倍がゆの保存方法と解凍方法
1回の離乳食で赤ちゃんが食べるおかゆの量はわずかです。まとめておかゆを作って保存をしておくと、手軽に離乳食に使えて便利ですね。ここでは、10倍がゆを冷蔵や冷凍で保存する方法と冷凍保存後の解凍方法を説明します。
保存方法①冷蔵
■冷蔵保存の目安:2日
ただし冷蔵はおかゆが硬くなりやすいため、その日のうちに食べない分は冷凍保存がおすすめです。
■保存方法
清潔なシール容器などに入れて冷蔵で保存します。
保存方法②冷凍
■保存の目安:1週間
食べる時は必ず再加熱してください(自然解凍や流水解凍は不可)
■用意するもの
- 10倍がゆ
- 離乳食用の小分け冷凍トレーやフタ付の製氷皿など
- フリーザーパッグ(食品冷凍保存用)
■冷凍方法
- 10倍がゆを作り、離乳食用の小分けトレーやフタ付の製氷皿などに入れ、フタをして冷凍する
- 完全に凍ったら、中身を取り出しフリーザーバッグに入れ、日付と食材名を記入
解凍方法
■解凍方法【電子レンジ】
- 冷凍した離乳食よりも大きめの耐熱容器に入れ、小さじ1程度の水をかける
- ふんわりとラップをし、電子レンジ600Wで50秒ほど加熱して混ぜる
- 様子を見ながら10秒ずつ過熱をして混ぜる
■解凍方法【鍋】
- 冷凍した離乳食を鍋に入れ、小さじ1程度の水を入れる
- 沸騰するまで、混ぜながら弱火で加熱する(途中水分が足りなくなった場合は追加する)
※冷凍しても菌が繁殖している可能性があります。解凍する際はしっかりと加熱し、冷ましてから赤ちゃんに与えましょう。
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10倍がゆのよくある疑問
離乳食スタート直後に利用する10倍がゆ。慣れないことで戸惑うこともあるかもしれません。最後に10倍がゆに対してのよくある疑問を紹介します。
10倍がゆはいつまで食べるの?
10倍がゆは離乳食初期の5~6ヵ月頃、2ヵ月程度食べるのが一般的です。最初はすりつぶしたものから始まり、徐々にお米の割合を増やしていきます。2ヵ月目には10倍がゆを食べるようになります。
解凍した10倍がゆが余ったら、再冷凍しても良い?
一度冷凍したおかゆを再冷凍するのは、雑菌が増える原因となるため避けます。特に食べ残しはスプーンについた唾液が入っている可能性があるため保存できません。もったいないと思うかもしれませんが、衛生上の問題があるため必ず破棄しましょう。
炊いたおかゆを常温保存できる?
作ったおかゆを長時間常温で放置すると、雑菌が増えます。清潔な保存容器を用意して、おかゆが冷めてから冷蔵保存や冷凍保存をするようにしましょう。
保存期間内であれば食べられるの?
おかゆの保存期間はあくまでも目安です。室温などの環境によって保存期間に差が出ることもあります。色や臭い、味、食感がおかしいと感じた場合は、保存期間内であっても破棄しましょう。
10倍がゆで離乳食をスタートしよう
離乳食初期には10倍がゆを利用するのが一般的ですが、赤ちゃんによって好みや食べる量などは違います。赤ちゃんの食べる様子を見ながら、おかゆをつぶしたり、粘りが出すぎないようにしたりと調節してみてくださいね。まずは、赤ちゃんとママが離乳食を楽しみながら進めていきましょう。
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