お食い初め(百日祝い)のメニュー・献立。意味や自宅でできる簡単レシピも紹介

お食い初めとは、赤ちゃんの成長を祝う伝統儀式

寝転ぶ赤ちゃんと100日のメッセージカード
お食い初めとは、赤ちゃんの生後100日をお祝いするための伝統行事のこと。生後100日〜120日目頃に、赤ちゃんの健やかな成長を願ってお祝いの料理を用意し、「一生食べることに困らないように」との願いを込めて赤ちゃんに食べる真似をさせる儀式を行います。百日祝い(ももかいわい)・真魚始め(まなはじめ)・箸祝いと呼ぶこともあります。

お食い初めの基本的なメニュー

可愛く盛り付けられたお食い初めの料理
お食い初めでは、一汁三菜を基本に縁起が良いとされる食材を使ったメニューを用意します。代表的な献立である祝い鯛、赤飯、お吸い物、煮物、香の物の内容と、込められた意味を紹介します。

主菜:祝い鯛

お祝いの席の定番が、祝い鯛とも呼ばれる尾頭付きの鯛です。表面と身の部分が紅白であること、めで「たい」と語呂が良いことから縁起物として人気です。さらに鯛は魚の中では寿命が長いことや、七福神の恵比寿様が抱えている魚としても知られています。
尾頭付きが選ばれるのは、「首尾一貫(初めから終わりまでつらぬく)」という四字熟語から、長寿の意味が込められています。

飯椀:赤飯

赤飯もお祝いの席に並ぶことが多いメニュー。小豆の赤と白米の白で紅白を表す縁起物です。古くから赤色には邪気を払う力があると信じられていて、魔除けや厄払いの意味を込めて振る舞われます。
なお地域によっては、お食い初めには白いご飯やお粥、お餅、栗ご飯などを用意するところもあります。

一汁:はまぐりのお吸い物

お食い初めでの「一汁」には、はまぐりのお吸い物を選ぶところが多いです。お吸い物には「吸う」力が強くなるとの意味があります。また、はまぐりは対になっている貝同士ではないとぴったりと重なり合わないことから、「良縁に恵まれますように」との願いが込められる食材です。タウリンやビタミンB12などの栄養を豊富に含んでいるため、古くは滋養に良い縁起物としても捉えられていました。

副菜:煮物

旬の野菜や、おめでたい意味が込められた野菜を使った煮物も定番です。
<主な野菜と意味>
大根とニンジン 紅白を表す
昆布 「よろこぶ」の語呂合わせ。一家発展の縁起物とされる
里芋 種芋に小芋がたくさんつく様子から子宝の象徴とされる
タケノコ すくすくと成長する
レンコン 見通しの良い明るい先行きを表す
地域によって使用する食材や込められた意味も異なるので、調べてみると楽しいかもしれません。

副菜:香の物

香の物とはお漬物のことを言います。「幸(こう)」とかけて、お祝いの場では香の物と呼んでいます。具材はさまざまですが、地域の名産物や旬の野菜を使用するのが基本です。
例えば、ニンジンと大根を酢で和えた見た目にも縁起の良い「紅白なます」や、「多幸(たこう)」にかけてタコの酢漬けを用意する家庭も。タコは歯ごたえがあるので、関西地方では歯固めとしても人気です。
歯固めとは「丈夫な歯が生えますように」との願いを込めてお食い初めに添えるもので、赤ちゃんの歯茎にちょんと触れさせる儀式で使用します。歯固め石や、長寿の意味が込められた梅干しなど、用意するものは地域によってさまざまです。

自宅でできるお食い初めメニューの簡単レシピ

自宅でも挑戦しやすいお食い初めメニューの簡単レシピを紹介します。オーブンやレンジでできるものなど、手軽な手順なのでぜひチェックしてみてください。

オーブンでできる鯛の塩焼き

お皿に盛られた鯛の塩焼き
尾頭付きの真鯛はオーブンで調理することも可能です。塩焼き風の簡単レシピを紹介します。
<材料>
  • 尾頭付きの真鯛(自宅のオーブンに入るサイズ) 1尾
  • 塩 大さじ1×3杯
  • 酒 大さじ2
  • 水 適量(ボウルのサイズに合わせる)
鯛に塩ふりをする様子
<作り方>
  1. 真鯛のうろこを剥がし、エラと内臓を取り除く
  2. ボウルに水と塩(大さじ1)を入れて真鯛を洗い、キッチンペーパーで水気を拭き取る
  3. 真鯛をバットに移し、身に包丁で×印の切り込みを入れる
  4. 身とお腹の中に塩(大さじ1)を擦り込み、酒をまぶす
  5. ラップをかけて15分ほどおき、出てきた水分を拭き取る
  6. 胸びれと尾ひれに化粧用の塩(大さじ1)をまぶす
  7. 200度に熱したオーブンで20分ほど焼く
  8. 温度を180℃に落とし、追加で15分ほど焼く
焼き時間は鯛の大きさによって異なるので、様子を見ながら調整しましょう。

レンジでできる赤飯

茶碗に盛られた赤飯
レンジで作る赤飯の簡単レシピです。
<材料>(2人分)
  • もち米 200g
  • 小豆 40g
  • 水 300cc
  • 塩 小さじ1/4杯
  • ごま塩 適量
<作り方>
  1. もち米は洗って水(分量外)に30分以上浸しておく
  2. ボウルに水洗いした小豆と水を入れ、ラップをかけ600Wのレンジで20分熱する
  3. 小豆を取り出し、ゆで汁は150cc残す(足りない場合は熱湯を足す)
  4. ボウルにもち米、小豆とゆで汁、塩を入れ30分ほどおく
  5. ラップをかけてレンジで7分熱する
  6. 一度取り出し手早く混ぜ、ラップをかけて追加で3分ほど熱する
  7. お茶碗に盛り付け、最後にごま塩をふる
レンジの加熱時間は様子を見ながら調整しましょう。

だしを使った本格お吸い物

三つ葉ののったはまぐりのお吸い物
はまぐりの旨味がたっぷりつまったお吸い物のレシピです。
<材料>(2人分)
  • はまぐり 6個
  • 水 400cc
  • 和風だし 小さじ1
  • 薄口しょうゆ 小さじ1
  • 酒 小さじ1
  • 塩 少々
  • 三つ葉 適量
<作り方>
  1. はまぐりは砂抜きをし、殻同士でこすり合わせてよく洗う
  2. 鍋にはまぐりと水、だし、しょうゆを入れて中火にかける
  3. 沸騰しない程度に煮立たったら酒を加えて蓋をし、さらに加熱
  4. はまぐりの口が開いたら火を止め、塩で味を調整する
  5. お椀に盛って三つ葉を添える
はまぐりの身が固くならないよう、口が開いたらすぐに火を止め加熱しすぎないのがポイントです。

お食い初めメニューの飾り付け例

祝い鯛や煮物といったお食い初めメニューを華やかに見せる飾り付け例を紹介します。取り入れるとお祝い気分が盛り上がりますよ。

祝い鯛の飾り付け

盛り付けられた尾頭付きの鯛
メインとなる祝い鯛は、豪華に飾り付けるのがおすすめです。
<お皿>
鯛一匹が丸ごと載る大皿を使用しましょう。漆塗りの器や竹で編んだカゴなどを用意すると和の雰囲気が出せます。頭は左、尾は右を向くように載せるのが基本です。
<敷き紙>
鯛は直接お皿に載せるのではなく、間に紙を敷くとお祝いらしく盛り付けられます。和紙や紅白紙の他、天ぷら用の敷き紙でも代用可能です。
<飾り小物>
緑色を添えると彩りが鮮やかに。長寿の象徴となる松の葉、厄除けになるとされる天の葉、季節の葉などがよく選ばれます。水引の飾り紐が添えられている例も見られます。

煮物の飾り付け

飾り切りした野菜で作った煮物
お食い初めの煮物の具材は、飾り切りにすると華やかに仕上がります。
<飾り切りの例>
  • ニンジンや大根:花形
  • カボチャ:縁起物の亀の甲羅をイメージした六角形
  • れんこん:菊花に見立てた飾り切り など
飾り切りは事前に練習しておくと安心です。自信がない場合や時間がない時は、クッキー型などを使って型抜きする手もあります。

お食い初めメニューを用意して赤ちゃんとお祝いしよう

お盆に盛られたお食い初めの料理
赤ちゃんの生後100日のお祝い、そして今後の健やかな成長への願いを込めて行うお食い初め。メニューの基本は一汁三菜の祝い膳ですが、準備が大変な場合は無理のない形で取り入れるのがおすすめです。簡単レシピも参考にぜひ家族でお祝いしましょう。
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