【管理栄養士監修】バナナの離乳食はいつから?初期・中期・後期のレシピ、注意点を紹介
管理栄養士:鳥内雅子

管理栄養士:鳥内雅子

病院・特別養護老人ホーム・精神障害者生活訓練施設にて勤務。 現在はフリーの管理栄養士として活動。 コロナ禍に息子を出産し、離乳食の難しさに直面。同じように悩むお母さんの役に立ちたいとインスタグラムで発信を始めた。 現在フォロワー数7.1万人。(2025年2月時点) 偏食改善アドバイザーの資格を取得し、離乳食や偏食に悩むお母さんたちに向けてカウンセリングや講座を行っている。

※本記事に関する監修者への問い合わせはお控えください
鳥内雅子先生Instagram

離乳食でバナナはいつから与えられる?

バナナペーストとベビーバナナ
離乳食でバナナが使えるのは、離乳食初期(生後5~6ヵ月頃)から。おかゆや野菜のペーストに少し慣れてきたくらいが目安です。バナナはやわらかくて食べやすく、甘みがあるので赤ちゃんも気に入りやすいでしょう。
さらに赤ちゃんの成長に欠かせないビタミンB群やカリウム、便秘予防になる食物繊維やオリゴ糖などの栄養が豊富に含まれていて、調理も簡単な嬉しい食材です。ただし糖質が多いので、肥満や虫歯のリスクを考えると与えすぎには要注意です。

離乳食でのバナナの与え方と量の目安

バナナをお皿の上で潰す人の手元
やわらかくて食べやすいバナナですが、離乳食の進み具合に適した調理方法で与えましょう。離乳食でバナナを取り入れる場合の与え方や量の目安を時期ごとに説明します。

離乳食初期(生後5~6ヵ月頃)

離乳食初期では、他の食材と同様なめらかになるまですり潰してペースト状にし、小鍋や電子レンジで加熱してから与えます。1食の目安はベビースプーン1さじ程度、2cmほどの輪切りにしたバナナ1枚分くらいの量です。赤ちゃんが食べにくそうであれば、白湯やミルクを少量加え、とろみをつけてあげるのがおすすめです。

離乳中期(生後7~8ヵ月頃)

離乳食中期では、赤ちゃんが舌で潰せるくらいの硬さになるまで粗くすり潰し、小鍋や電子レンジで加熱してから与えます。1食の量の目安は、他に与える野菜と合わせて20~30g程度です。

離乳後期(生後9~11ヵ月頃)

離乳食後期に与える食材の硬さの目安はバナナくらい。バナナを与える場合は、5〜7mm角に切ったものから始め、様子を見ながら少しずつ大きくしても大丈夫です。誤嚥(ごえん)や喉に詰まらせるのを防ぐため、薄めの輪切りや斜め切りにします。厚めの輪切りは避けましょう。
食べにくそうなら歯ぐきで潰せるくらいに粗く潰してあげます。あまり熟れていない若いバナナの場合は、加熱等でやわらかくすると食べやすくなります。赤ちゃんが手づかみし始めたら、赤ちゃんの手に合わせて小さめに切ってあげると良いでしょう。
1食の量の目安は、他に与える野菜と合わせて30~40g程度です。

離乳完了期(生後12~18ヵ月頃)

離乳食完了期では肉団子の硬さが目安。手づかみ食べのバナナは、基本的に喉に詰まりにくいように厚めの斜め切りにすれば問題ないでしょう。この時期になると歯ぐきで噛めるようになり、手づかみにも慣れてきてぱくぱくと食べ始めます。
1食の量の目安は、他に与える野菜と合わせて40~50g程度です。

離乳食でバナナを与える時の注意点

ベビーチェアに座って離乳食を食べる赤ちゃん
他の食材と同様にバナナを離乳食で与える際は熱処理やアレルギーへの注意が必要です。

離乳食中期頃までは加熱して与える

バナナは離乳食初期からでも硬さに気をつければそのまま与えられますが、菌を気にするのであれば中期頃までは加熱しましょう。加熱の方法は、500Wの電子レンジで30秒ほどさっと温めます。とくに初めて与える時や冷凍した際には、必ずしっかり加熱してから与えるのが基本です。
加熱すると、殺菌の他にもバナナがよりやわらかくなり食べやすくなるメリットも。離乳食後期になると、赤ちゃんの免疫力が高まってくるため加熱の必要はありませんが、食べにくそうなら加熱してあげると良いかもしれません。

アレルギーには細心の注意を払う

バナナはアレルギー症状を引き起こすことがあり、食品パッケージに記載が推奨されている20品目のうちの1つ。リスクはそれほど高くないとされているものの、個人差がありアレルギー症状を引き起こす可能性があります。初めて与える時は必ず加熱し、平日の午前中など医療機関にかかりやすい時間帯を選んで、ベビースプーン1杯程度のごく少量から始めましょう。万が一、湿疹や下痢、嘔吐などのアレルギーが疑われる症状が出た場合はすぐに病院を受診してください。

【時期別】バナナを使った離乳食のおすすめレシピ

最後に、バナナを使った離乳食のアレンジレシピを時期別に紹介します。甘くて食べやすいバナナ入りなので、いつもの離乳食に赤ちゃんが飽きてきた時に取り入れるとたくさん食べてくれるかもしれません。

【離乳食初期】基本のバナナペースト

離乳食のバナナペースト
まずは離乳食初期の基本、バナナペーストの作り方です。
■材料(1食分)
  • バナナ 1/6本(約10g)
  • 水または湯冷まし 5mL
■作り方
  1. バナナと水を耐熱容器に入れ、ふんわりとラップをかける
  2. 容器を電子レンジに入れ、500Wで20秒ほど加熱する
  3. 裏ごし器やすり鉢を使ってなめらかになるまですり潰す
ペーストは作り置きが可能です。保存する分は製氷皿に小さじ1ずつに分けて入れ、蓋をして冷凍庫へ。保存期間は1週間程度、食べる時は再加熱しましょう。

【離乳食中期】バナナ入りミルクパン粥

離乳食のパン粥
普通のパン粥に食べ慣れてきたら、バナナを加えてアレンジしてみては。忙しい朝にも作りやすい簡単レシピです。
■材料(1食分)
  • 8枚切りの食パン 1/2枚
  • バナナ 1/6本(約15g)
  • 牛乳または調乳した粉ミルク 30mL
■作り方
  1. 食パンは耳を切り落とし、小さくちぎって鍋に入れる
  2. バナナは1cm角程度に細かく切り、鍋に入れる
  3. 鍋に牛乳を加え、バナナを潰しながら5分ほど弱火で加熱する
パン粥は基本的には当日中に食べ切ってほしい料理ですが、小分けにして冷凍すれば1週間ほど保存も可能です。こちらも冷凍保存した際は、食べる前に電子レンジなどで必ず再加熱しましょう。

【離乳食後期】米粉で作るバナナプチパンケーキ

白いお皿に盛られたバナナプチパンケーキ
小麦粉、卵フリーのバナナの自然な甘みだけで作る体にやさしいパンケーキ。赤ちゃんが手づかみしやすいよう小さめサイズがおすすめです。
■材料(ミニサイズ約10枚分)
  • バナナ 1本(約100g)
  • 米粉 50g
  • 牛乳 80g〜
■作り方
  1. バナナをボウルに入れ、マッシャーなどで潰しながらなめらかになるまでよく混ぜる
  2. 米粉、牛乳を入れ、粉っぽさがなくなるまでよく混ぜて生地を作る
  3. 生地をスプーンですくい、くっつきづらいフライパンに好きな大きさに並べる
  4. 弱火で両面3分ほど、焼き目がつくまで焼く
生地が硬いと仕上がりも硬くなるので、パンケーキ生地くらいの硬さを目安に牛乳で調整しましょう。また、バナナが入っていると焦げやすいため弱火で焼きます。粗熱がとれたら冷凍保存も可能です。解凍時は500Wの電子レンジで30秒ほど、以降は10秒ずつ様子見しながら加熱します。

【離乳食完了期】簡単バナナ豆乳プリン

白いお皿に盛られた豆乳バナナプリン
バナナ・豆乳・卵の3つの食材でできる簡単プリンレシピ。砂糖不使用なので、ダイエット中、体重や糖分が気になる人など、大人も一緒に楽しめます。
■材料(2個分)
  • バナナ 1/2本(約50g)
  • 無調整豆乳 60mL
  • 卵黄 1個
■作り方
  1. バナナは粗く潰しておく
  2. ココットなどの耐熱容器に豆乳と卵黄を入れ、よく混ぜ合わせる
  3. さらに容器に潰したバナナを入れ軽く混ぜる
  4. カップにアルミホイルを被せて押しつけ、蓋になるようにする
  5. フライパンにペーパーを敷き、水を1.5cmほどはり沸騰させたら弱火で10分ほど蓋をして蒸す
なお、プリンは温泉卵のような料理です。よく加熱した卵料理で試すなど卵アレルギーがないかをチェックしてから与えるようにしましょう。

バナナは離乳食初期から取り入れられる食材

バナナが添えられた離乳食
バナナは離乳食初期から取り入れられる嬉しい食材。なめらかで食べやすいだけではなく、赤ちゃんの成長に欠かせない栄養も豊富に含まれています。甘くてやさしい味なので、レシピに取り入れると赤ちゃんもきっと喜んでくれるでしょう。与え方や与えすぎには注意し、いろいろなレシピを楽しんでみてください。
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