【管理栄養士監修】いちごを使った離乳食はいつから?加熱は必要?注意点やレシピを紹介
監修:管理栄養士 鳥内雅子先生

監修:管理栄養士 鳥内雅子先生

病院・特別養護老人ホーム・精神障害者生活訓練施設にて勤務。 現在はフリーの管理栄養士として活動。 コロナ禍に息子を出産し、離乳食の難しさに直面。同じように悩むお母さんの役に立ちたいとインスタグラムで発信を始めた。 現在フォロワー数7.3万人。 偏食改善アドバイザーの資格を取得し、離乳食や偏食に悩むお母さんたちに向けてカウンセリングや講座を行っている。

※本記事に関する監修者への問い合わせはお控えください。
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いちごを離乳食で使えるのはいつから?

いちごが乗った木のスプーン
かわいい見た目と甘酸っぱさが特徴のいちご。まずはいちごの離乳食での進め方を紹介します。

いちごは離乳初期(生後5~6ヵ月頃)から

いちごは離乳食初期(生後5〜6ヵ月)頃から離乳食に使えます。初めは加熱して与えるようにし、生のいちごは離乳後期(生後9〜11ヵ月)からが無難です。
いちごはビタミンCが豊富で、血液を作るために必要な葉酸が豊富に含まれている食材。水溶性食物繊維のペクチンも含まれています。旬は12~5月頃、鮮やかな赤色でツヤがあり、ヘタがピンとしていてハリのあるものを選びましょう。

離乳食時期別の大きさ・量の目安

他の食材と同様、初めて与える時は離乳食用スプーン1さじ程度から始めます。いちごのつぶつぶが残らないように、裏ごし器で丁寧にすり潰してから与えましょう。問題なければ徐々に量を増やし、慣れてきたら以下のように進めていきます。
時期 与え方 1食当たりの目安量
離乳食初期(生後5〜6ヵ月) 加熱後、裏ごし器で潰しペースト状に 20gまで
離乳食中期(生後7〜8ヵ月) 加熱後、細かく刻む(食べにくそうならとろみづけする) 20〜30g
離乳食後期(生後9〜11ヵ月) 生のまま食べやすい大きさに刻む 30〜40g
離乳食完了期(生後12〜18ヵ月) 生のまま食べやすい大きさに切る 40〜50g
いちごはそのままの大きさで食べさせると、喉に詰まりやすいので要注意。ある程度の大きさを食べられるようになったら薄くスライス、4等分に切るなど、喉に詰まりにくいようにカットしてあげましょう。

離乳食でいちごを使う際の下ごしらえ・保存方法

離乳食初期・中期でいちごを使う際は、加熱してから与えます。いちごが余った場合は冷凍保存も可能です。いちごの離乳食での下ごしらえと保存方法を紹介します。

下ごしらえの方法

いちごを鍋で煮る女性
赤ちゃんは細菌への抵抗力が弱いので、しっかりと水洗いした後、離乳食初期・中期では加熱してから与えます。加熱することで酸味がやわらぎ、赤ちゃんが食べやすくなるといったメリットもあります。
<下ごしらえの手順>
  1. 水を張ったボウルにいちごを入れよく洗う
  2. いちごのヘタをとる
  3. 4等分程度に切り、鍋で煮るもしくは電子レンジで加熱する
いちごを水洗いする時は、ヘタをつけたままにするとビタミンCが流れ出てしまうのを防げます。加熱する際は、少量の水を加えるととろみがついて食べやすくなるでしょう。

冷蔵保存

冷蔵庫からいちごパックを取り出す女性
買った当日中に食べるならパックのままでも問題ありませんが、数日保存したい場合は保存容器に入れ替えます。
<冷蔵保存の方法>
  1. 保存容器にキッチンペーパーを敷き、いちごは洗わずにヘタを下にして重ならないように並べる
  2. 上からキッチンペーパーを被せて容器のフタを閉め、冷蔵庫の野菜室へ
<冷蔵保存の目安期間>
2〜3日程度
水洗いすると水気で傷みやすくなるので、洗わずに保存するのがポイントです。またいちごは傷みやすいので、なるべく早めに冷凍しておくのがおすすめです。

冷凍保存

長期保存したい場合は、冷凍保存が可能です。解凍する際は必ず加熱し、自然解凍は絶対に避けましょう。
<冷凍保存の方法>
  1. いちごを水洗いしてよく水気を拭き取る
  2. 1のヘタを取ってキッチンペーパーに1つずつ包み、冷凍容器に入れて冷凍庫へ
ペースト状にしたいちごを製氷皿などに小分けにして保存すると、使いたい分だけ簡単に取り出せて便利です。
<冷凍保存の目安期間>
3~4週間
<解凍方法>
  1. 600Wの電子レンジで30秒ほど加熱後、様子を見ながら10秒ずつ追加する
  2. 水分が飛んでいる場合は、湯冷しを足してのばす

離乳食でいちごを使う際の注意点

いちごジャムからスプーンでいちごをすくう様子
初めて離乳食にいちごを使う時は、万が一のアレルギーに対応できるように平日の午前中にしましょう。またジャムは無糖のものが赤ちゃんにやさしい甘さでおすすめ。なお無糖のものはりんごの果汁などが使われている場合が多いため、アレルギーの確認が必要です。離乳食での注意点を解説します。

アレルギーに気を付ける

いちごはまれに食物アレルギーを発症することがあります。初めて赤ちゃんに与える時は、離乳食用スプーン1さじ程度に留め、蕁麻疹などのアレルギー症状がないか確認しながらゆっくりと進めましょう。万一アレルギー症状が出た場合に備え、平日の午前中などかかりつけの病院が開いている時間帯に試すと安心です。

ジャムは無糖のものを選ぶ

少量であればジャム状に加工されたいちごも離乳食に使えます。ただし砂糖やハチミツが入っていないシンプルな素材のものを選びましょう。とくに生後1歳を過ぎるまでは、ボツリヌス菌の観点からハチミツが入っているものは避けるのが基本です。
一般的にピューレやペーストといった表記になっているものは、いちごだけで作られています。しかしこの場合も、念のため砂糖や添加物、アレルギー食材が入っていないか、商品ラベルと原材料表記を必ずチェックして選びましょう。

【時期別】いちごを使った離乳食レシピ

最後に、離乳食の時期別にいちごを使ったアレンジレシピを紹介します。手軽で体にやさしいレシピなのでぜひ挑戦してみてください。

離乳食中期:いちご入りホットミルク

ガラスの器に入ったいちごミルク
離乳食中期(生後7〜8ヵ月)向けのいちごを使ったホットミルクのレシピです。電子レンジで簡単に作れて、とろみがつくので赤ちゃんも食べやすくなります。
<材料:1回分>
  • いちご 1〜2個(20g程度)
  • 牛乳もしくは赤ちゃん用ミルク 30cc
  • 水溶き片栗粉 小さじ1(水と片栗粉は1:1)
<作り方>
  1. いちごはペースト状になるまで潰すか裏ごしする
  2. 耐熱容器に材料をすべて入れて混ぜ合わせ、600Wの電子レンジで30秒ほど加熱する
  3. 電子レンジから取り出したらよくかき混ぜて完成
加熱時間は様子を見ながら調整を。火が通ったら、赤ちゃんにとって熱すぎないか確認してから与えましょう。

離乳食後期:いちごシャーベットヨーグルト

いちごが乗ったヨーグルト
冷凍したいちごを使ったアレンジレシピ。いちごはあらかじめペースト状にし、製氷機などに入れて冷凍保存しておきます。
<材料:1食分>
  • 冷凍いちご(ペースト) 2〜3個(30g程度)
  • プレーンヨーグルト 60g
<作り方>
  1. 冷凍いちごを耐熱容器に入れラップをし、600Wの電子レンジでしっかり加熱されるまで10秒程度ずつ加熱する
  2. 器に解凍したいちごとヨーグルトを入れ軽く混ぜる

離乳食完了期:いちごの米粉蒸しパン

いちご入りの蒸しパン
たまご、小麦粉、砂糖不使用の体にやさしいおやつレシピ。ラップに包んで冷凍保存も可能です。
<材料:4個分>
  • いちご  50g(3〜5個)
  • 米粉   50g
  • 牛乳   大さじ2
  • 植物油  小さじ1
  • ベーキングパウダー 2g
<作り方>
  1. いちごをマッシャーやフォークでしっかり潰す
  2. 牛乳、油を入れ軽く混ぜたら、米粉を入れて生地がもたっとするぐらいまでしっかり混ぜる
  3. ベーキングパウダーを入れて手早く混ぜ、シリコンカップに流し入れる
  4. 広めの耐熱皿に均等にカップを並べ、600Wの電子レンジで1分40秒ほど加熱したら完成
レンジから取り出し、生っぽいところがあれば追加で10〜20秒ほど加熱して様子を見ましょう。
なお、米粉は種類によって水を吸う力が変わります。レシピで使用するのは製菓用ではなく吸水率の高い米粉です。材料を混ぜても生地がサラサラの場合は、米粉の量が足りないので少しずつ増やしてみてください。

いちごを離乳食に取り入れてアレンジを楽しもう

いちごソースがかかったパンケーキ
離乳食初期から使えるいちごは、離乳食のレパートリーを増やしたい時に役立つ食材です。冷凍しておけば日持ちするので、いつもの料理に加えてみると、さわやかな甘みが加わり赤ちゃんの気分も変わるでしょう。ぜひいろいろな使い方を試してみてください。
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