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監修:管理栄養士 鳥内雅子先生
病院・特別養護老人ホーム・精神障害者生活訓練施設にて勤務。 現在はフリーの管理栄養士として活動。 コロナ禍に息子を出産し、離乳食の難しさに直面。同じように悩むお母さんの役に立ちたいとインスタグラムで発信を始めた。 現在フォロワー数7万人。(2025年5月時点) 偏食改善アドバイザーの資格を取得し、離乳食や偏食に悩むお母さんたちに向けてカウンセリングや講座を行っている。
鳥内雅子先生Instagram
手づかみ食べはいつから始める?

離乳食がある程度進んできたら、赤ちゃんが食べ物に興味を持ち触ろうとする様子が見られます。それが手づかみ食べを始めるサインです。まずは手づかみ食べを始める時期やメリットを紹介します。
生後8〜9か月頃が目安
赤ちゃんが自分の手で食べ物をつかみ、口に運ぶ「手づかみ食べ」が始まるのは、生後8〜9か月頃が目安です。個人差はありますが、この時期になるとおもちゃを手でつかめるようになり、離乳食にも慣れてくるため、食べ物に手を伸ばす様子が見られるようになります。
<手づかみ食べを始めるサイン>
- ひとりでお座りできるようになった
- 舌出しの反射が減ってきた
- 乳歯が生え始めた
- 食べ物への好奇心が強まってきた
これらのサインが見られたら、赤ちゃんの手づかみしたいという意志を尊重しながらサポートしてあげると良いでしょう。
手づかみ食べのメリット
手づかみ食べを始めると、以下のようなメリットが得られます。
- 手や指・口・目の協調運動が促され、運動能力や感覚機能の発達につながる
- 自己主張の意志を育て、挑戦意欲を高める
- 食への興味・関心が強まり、食事の楽しさを学ぶ
手づかみ食べにおすすめの食材と避けるべき食材

手づかみ食べでは、赤ちゃんがつかみやすく食べやすい食材を選ぶのが基本です。ただし誤って飲み込んでしまうような食材は避けましょう。手づかみ食べに適した食材と、注意するべき食材を紹介します。
手づかみ食べにおすすめの食材
赤ちゃんが握りやすく、噛み切りやすい食材は、手づかみ食べに適しています。はじめは一口サイズにカットし、つかむことに慣れてきたら、厚さ0.5〜1cm程度で、口幅よりも大きめの楕円形に切ってみましょう。楕円形にすることで口の奥まで入りにくくなり、一度にたくさん詰め込んでしまうのを防ぐことができます。
<手づかみ食べ初期におすすめの食材>
- バナナ
- トーストした食パン
- やわらかく茹でたにんじん、大根 など
手づかみ食べにある程度慣れてきたら、歯茎でつぶせて手がベタつきにくい食材を取り入れ、レパートリーを広げていきます。食材はつかみやすいようにスティック状にカットすることが多いですが、口に詰め込みやすくなることもあるため、様子を見ながら形状を調整することが大切です。
<手づかみ食べに慣れてきたらおすすめの食材>
- パンケーキ
- おにぎり
- おやき
- ハンバーグ
- 肉団子 など
なお、さつまいものような芋類やご飯を使ったおやき、パン類などは喉に詰まりやすいので注意が必要です。最初に水分を飲ませてから、食べさせるようにしてください。
手づかみ食べ時に注意が必要な食材
丸くてツルツルした食材や、噛み切りにくい食材は、赤ちゃんが誤って飲み込むと窒息の原因になるおそれがあります。大人にとっては小さく見えても、赤ちゃんには大きすぎることもあるため、小さく切るなど工夫してリスクを減らしましょう。
<のどに詰まりやすいため注意が必要な食材>
※十字に切って4等分したものを与える
- ミニトマト
- ブドウ
- さくらんぼ
- うずら卵
- ミニソーセージ など
手づかみ食べにおすすめの離乳食レシピ
手づかみ食べにおすすめのレシピを3つ紹介します。手づかみ食べの進み具合に合わせて選んでみてください。
スライス蒸し野菜

手づかみ食べを始めたばかりの頃におすすめのレシピ。蒸し器がなくてもフライパンで手軽に調理できます。
<材料>
- にんじん、大根、さつまいも、かぼちゃなどお好みの野菜
- 水
<作り方>
- 野菜は長さ3~4cm、厚さは0.5~1cmの楕円状にカットする
- 深めのフライパンに底が隠れる程度に水を入れて沸かす
- 沸騰したら火を止め、フライパンのくちより大きいサイズに切ったクッキングシートを被せるか、足つきの網を置く
- クッキングシートもしくは網の上に野菜を並べ、蓋をして弱火で蒸す
- 野菜がやわらかくなったら完成
途中で水がなくなると焦げる恐れがあるため、加熱中は様子を見て注意しましょう。
また、やわらかくした食材は、一度にたくさん詰め込んでしまうのを防ぐために、口の幅より大きめにカットするのがおすすめです。赤ちゃんが手で持ってかじり取りやすくなり、丸飲みのリスクも減らせます。
また、やわらかくした食材は、一度にたくさん詰め込んでしまうのを防ぐために、口の幅より大きめにカットするのがおすすめです。赤ちゃんが手で持ってかじり取りやすくなり、丸飲みのリスクも減らせます。
米粉のプチバナナパンケーキ

おやつにぴったりのバナナ入りプチパンケーキ。米粉のホットケーキミックスを使うので、小麦アレルギーの人やグルテンフリーを心がけている人におすすめです。また牛乳の代わりに水を使うことで、卵・小麦粉・牛乳の3大アレルギー不使用のパンケーキが作れます。
<材料>
- バナナ 1本
- 米粉 100g
- 牛乳(豆乳or水) 100mL
- サラダ油 少々
<作り方>
- バナナは細かく刻むかフォークで荒くつぶす
- ボウルに油以外の材料を入れよく混ぜる
- 熱したフライパンに油をひき、スプーンで生地を食べやすい大きさに分けて丸く落とす
- 表面にぷつぷつと気泡が出てきたら裏返す
- 中までしっかり火が通り、両面がきつね色になるまで焼いたら完成
ふわふわ豆腐ハンバーグ

赤ちゃんも食べやすい、豆腐でふわふわに仕上げたハンバーグのレシピ。ある程度、手づかみ食べに慣れてきた頃におすすめです。
<材料>
- 鶏ひき肉 100g
- 絹ごし豆腐 100g
- にんじんや玉ねぎなどお好みの野菜 20g
- 片栗粉 大さじ1
- サラダ油 少々
<作り方>
- 野菜はみじん切りにする
- ボウルに油以外の材料を入れよく混ぜる
- 熱したフライパンに油をひき、スプーンで食べやすい大きさに分けて入れ、楕円形に成形する
- 弱火にして焼き目がついたら裏返す
- 中までしっかり火が通るまで焼いたら完成
手づかみ食べをスムーズに進めるコツ

赤ちゃんの手づかみ食べをスムーズに進めるには、食材や食事の環境に気を配ることが大切です。赤ちゃんが手づかみ食べしやすい工夫や、サポートが楽になるコツを紹介します。
手づかみ食べしやすい工夫をする
食材の大きさ・固さ・形を工夫して、赤ちゃんが手づかみしやすいように調理することで、食べることへの意欲が高まりやすくなります。手づかみ食べを始める時は、歯茎で噛み切れるやわらかさの食材が目安です。
また、噛む時にしっかり力を入れられるよう、テーブルや椅子の高さを調整し、足がぶらぶらしないように安定させてあげましょう。
また、噛む時にしっかり力を入れられるよう、テーブルや椅子の高さを調整し、足がぶらぶらしないように安定させてあげましょう。
赤ちゃんが手づかみしやすい環境を作る
手づかみ食べを始める際は、衛生面にも十分な配慮が必要です。赤ちゃんはいろいろな物を触るため、食事の前には手指を清潔にしてあげましょう。あわせて、食卓まわりもきれいに整えておくと安心です。
また、食べ始めるとどうしても散らかりやすいため、エプロンをつけたり、床に新聞紙を敷いたりしておくと、後片付けがぐんと楽になります。
また、食べ始めるとどうしても散らかりやすいため、エプロンをつけたり、床に新聞紙を敷いたりしておくと、後片付けがぐんと楽になります。
赤ちゃんのペースに合わせる
赤ちゃん自身の食べる意欲を尊重し、無理に食べさせたり、うまく食べられないからと叱ったりしないよう気を付けましょう。手づかみ食べは運動能力の発達だけではなく、食事の楽しさを伝えるうえでも大切なステップです。
食材を触るだけでなかなか食べようとしない場合は、10分経ったら終わりにするなど、あらかじめルールを決めておくと、ママやパパの負担も軽減されます。
また、手の感覚が敏感だったり、汚れるのが苦手だったりする子は、手づかみ食べをあまりしたがらないこともあります。その場合は、まず砂遊びや寒天遊びなどの感覚遊びを通じて、食べ物に触れることへの抵抗感をやわらげていくと良いかもしれません。
赤ちゃんの目の前に好物を置きつつ、別の食材を口に運ぶのも効果的です。好きなものに手を伸ばしやすくなり、自発的に食べてくれるきっかけになることもあります。
ただし、好物が目の前にあるのに食べられない状態が続くと、赤ちゃんが不満に感じてしまうことも。手を伸ばさないようであれば、無理に時間を置かず、ママやパパが食べさせてあげましょう。
食材を触るだけでなかなか食べようとしない場合は、10分経ったら終わりにするなど、あらかじめルールを決めておくと、ママやパパの負担も軽減されます。
また、手の感覚が敏感だったり、汚れるのが苦手だったりする子は、手づかみ食べをあまりしたがらないこともあります。その場合は、まず砂遊びや寒天遊びなどの感覚遊びを通じて、食べ物に触れることへの抵抗感をやわらげていくと良いかもしれません。
赤ちゃんの目の前に好物を置きつつ、別の食材を口に運ぶのも効果的です。好きなものに手を伸ばしやすくなり、自発的に食べてくれるきっかけになることもあります。
ただし、好物が目の前にあるのに食べられない状態が続くと、赤ちゃんが不満に感じてしまうことも。手を伸ばさないようであれば、無理に時間を置かず、ママやパパが食べさせてあげましょう。
手づかみ食べに関するよくある疑問

手づかみ食べはいつまでしていて大丈夫?いつからスプーンの練習をさせるべき?といったよくある疑問について解説します。基本的には赤ちゃんのペースに合わせることが大切ですが、大人のサポートによってスムーズに移行できます。
手づかみ食べはいつまで続ける?
個人差はありますが、1歳半頃からスプーンなどの道具を使い始め、2〜3歳頃には徐々に手づかみ食べをしなくなる子が多いようです。少しずつスプーンやフォークに慣れていくことで、手づかみ食べは自然と減っていきます。
3歳になっても続けている場合もありますが、無理にやめさせる必要はありません。ただし、保育園や幼稚園への入園を見据える場合は、子どものペースを見ながら3歳頃までに卒業できるよう進めていくのが理想です。
なかなか手づかみをやめない場合でも、遊びの中でスプーンを使えていればあまり心配はいりません。食事の時だけスプーンを嫌がる場合は、金属製のスプーンの温度や味に敏感に反応している可能性があります。そのような時は、木製やプラスチック製のものに変えて、様子を見てみましょう。
3歳になっても続けている場合もありますが、無理にやめさせる必要はありません。ただし、保育園や幼稚園への入園を見据える場合は、子どものペースを見ながら3歳頃までに卒業できるよう進めていくのが理想です。
なかなか手づかみをやめない場合でも、遊びの中でスプーンを使えていればあまり心配はいりません。食事の時だけスプーンを嫌がる場合は、金属製のスプーンの温度や味に敏感に反応している可能性があります。そのような時は、木製やプラスチック製のものに変えて、様子を見てみましょう。
スプーンやフォークの練習はいつから?
スプーンやフォークの練習を始める目安は、1歳頃です。手づかみ食べと並行して、無理のないペースで始めていきます。
練習する際は、手づかみ食べ用のメニューと、スプーンで食べられるスープなどのメニューを分けて用意するのがコツです。赤ちゃんがスプーンに慣れるまでは、大人が手を添えてサポートしてあげましょう。
練習する際は、手づかみ食べ用のメニューと、スプーンで食べられるスープなどのメニューを分けて用意するのがコツです。赤ちゃんがスプーンに慣れるまでは、大人が手を添えてサポートしてあげましょう。
手づかみ食べをいつから始めるかは赤ちゃんのペースに合わせて

赤ちゃんが手づかみ食べするのは、一般的に生後8〜9か月頃からといわれています。しかし実際には個人差が大きく無理に進める必要はありません。赤ちゃんに食べ物への興味を持ってほしいなら、食材を楕円状や一口サイズにするなど安全に手づかみしやすい工夫をするのがコツ。
とはいえ、手づかみ食べが始まる頃は、食材選びやメニューの工夫など、いつもの食事づくりにもひと手間かかる時期。忙しい日々の中で、少し大変に感じることもあるかもしれません。そんなときは、みやぎ生協の宅配をうまく取り入れるのもひとつの方法です。必要な食材や、手軽に使える冷凍食品などがそろっていて、栄養バランスを整えながら、調理の負担を減らすことができます。
食べ物に興味を持ち、自分で手を伸ばすような姿が見られたら、それは成長のチャンス。赤ちゃんの好奇心を尊重し、「食材に触りたい」というサインを見逃さずサポートしてあげましょう。
とはいえ、手づかみ食べが始まる頃は、食材選びやメニューの工夫など、いつもの食事づくりにもひと手間かかる時期。忙しい日々の中で、少し大変に感じることもあるかもしれません。そんなときは、みやぎ生協の宅配をうまく取り入れるのもひとつの方法です。必要な食材や、手軽に使える冷凍食品などがそろっていて、栄養バランスを整えながら、調理の負担を減らすことができます。
食べ物に興味を持ち、自分で手を伸ばすような姿が見られたら、それは成長のチャンス。赤ちゃんの好奇心を尊重し、「食材に触りたい」というサインを見逃さずサポートしてあげましょう。
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