INDEX
- 食べづわりとは?
- 空腹になると吐き気がするつわりのこと
- 食べづわりの原因と症状
- 食べづわりは妊娠5~6週から始まるのが一般的
- 食べづわりを軽減させるための対策4つ
- 食べづわり対策①食事は少量を数回に分けてとる
- 食べづわり対策②カロリーの低い材料を選ぶ
- 食べづわり対策③ストレスをためない
- 食べづわり対策④ゆとりのある服を着て体を締め付けない
- 食べづわりにおすすめな食べ物
- ①果物
- ②ヨーグルト・ゼリー
- ➂おにぎり
- ④ショウガ
- 食べづわり時期に注意したい食べ物
- ①糖分や脂肪分が多い「アイス」
- ②油や塩分が多い「フライトポテト」
- ➂加熱していない「ビーフジャーキー」
- 自分に合った対処方法で食べづわりを乗り切ろう
監修:今村亜紗子先生
食べづわりとは?
食べづわりとは、空腹になると気持ち悪くなるつわりです。まずは食べづわりの症状や原因、時期などについて詳しく見ていきましょう。
空腹になると吐き気がするつわりのこと
食べづわりとは空腹になると吐き気がしたり、気持ち悪くなったりするつわりのこと。そのため、何かを食べると改善されることが多いのが特徴です。
気持ち悪さを解消するために何かを食べることで、コントロールできない自分に対してイライラしてしまったり、体重増加に罪悪感を抱いてしまったりする人が多く、精神的に辛くなるケースが見られます。
食べづわりの原因と症状
空腹になると気分が悪くなる食べづわりの原因は、医学的には解明されていません。ですが下記のようなことが原因ではないかといわれています。
■主な原因
1. ホルモンバランスの乱れ
- 妊娠によるホルモンの変化が、消化器症状を引き起こしているといわれる
- 妊娠すると、黄体ホルモンの分泌を促すヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)が上昇する
- その副反応として吐き気などの症状が出ると考えられている
2. 自律神経の乱れ
- 妊娠による心と体の変化によって、交感神経が優位になる
- 交感神経を整えるために、食べ物を欲することがある
- 自律神経の乱れとつわりが重なり、食べづわりの症状が起きる
3. 血糖値の低下
- 血糖値が下がると吐き気や頭痛などの症状が出る場合もある
- 妊娠によってお腹が大きくなると、空腹と同時に低血糖になるため吐き気が起こる
食べづわりは妊娠5~6週から始まるのが一般的
食べづわりに限らず、つわりの症状は妊娠5~6週ころから始まるのが一般的です。12~15週ころには自然と症状がやわらぐ場合が多いようですが、つわりは人によって異なるため、妊娠後期まで続く人や出産するまで症状がある人もいます。
食べづわりを軽減させるための対策4つ
つわりの程度にもよりますが、食べづわりは工夫次第で症状が軽くなるケースもあります。無理のない範囲で行ってみましょう。
食べづわり対策①食事は少量を数回に分けてとる
食べづわりは、空腹になる時間を作らないことで症状を軽減できます。一度にたくさん食べるのではなく、少量を数回に分けて食べるのがおすすめ。すぐに食べられるものを常備しておくと安心です。
つわりの時期は、食べられるものを食べることが大切です。栄養のとれる食事は、空腹を感じにくくしてくれるため、余裕がある人は栄養バランスも考えると良いでしょう。
食べづわり対策②カロリーの低い材料を選ぶ
つらい時期は食べられるものを食べるのが一番ですが、体重をチェックしながらカロリーが低い食材を選ぶようにしましょう。食べづわりの症状を軽減するために、食べ過ぎて体重が増えてしまう場合があります。体重の増加は妊娠糖尿病や微弱陣痛、巨大児などの原因となる可能性が高くなります。糖分の多いお菓子よりも、野菜スティックや小さめのおにぎり、低カロリーゼリーなどがおすすめです。
食べづわり対策③ストレスをためない
ストレスはつわりの症状を悪化させる原因のひとつといわれています。十分な睡眠はストレスの軽減につながります。つわりがひどく寝つきが悪かったり、途中で起きてしまったりする場合は、スープや味噌汁、小さいおにぎりなど、少しお腹に入れてから寝るようにしましょう。また、マッサージで血液の流れを促すのも、ストレス軽減に効果的です。
食べづわり対策④ゆとりのある服を着て体を締め付けない
体を締め付けないゆったりとした服を着るのも、つわり対策として効果が期待できます。胸周りやお腹を締め付けるワイヤー入りの下着や服が体へのストレスとなったり、血行を悪くしたりすることもあるため、つわりを悪化させてしまう恐れがあります。ノンワイヤーのブラジャーやワンピースなど、締め付け感がなくゆとりのある服で、体を楽にしてあげると気分が楽になるかもしれません。
食べづわりにおすすめな食べ物
食べづわりでも食べやすいといわれる食べ物があります。なかでも、持ち運びがしやすい食べ物を紹介します。ただし、人によっては食べられる物が違うため、あくまでも参考として自分に合った食べ物を見つけましょう。
①果物
柑橘系だけでなく、スイカやいちごなどの果物はつわりの時期に人気の食材です。特にビタミンB6は吐き気を抑える効果があるといわれているため、つわりの時期には積極的に摂りましょう。
果物の中でもバナナは、マグネシウムやビタミンC、食物繊維が豊富に含まれているため、吐き気を抑える、鉄分の吸収を促す、便秘の解消と妊娠中のママにおすすめです。果物を凍らせてアイスの代わりにするのも良いでしょう。ただし、果糖やブドウ糖が多く含まれているため、食べ過ぎには注意してください。
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②ヨーグルト・ゼリー
のどごしの良いヨーグルトやゼリーもつわりの時に食べやすい食材です。ヨーグルトは腸内環境を整えてくれる上、栄養価も高いのでおすすめ。さらに、フルーツを入れて食べるとビタミンとカルシウムが同時に摂れますよ。
一口サイズや飲料タイプなどさまざまな種類があるゼリーなら、栄養と水分の補給が一度にできるので便利です。
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➂おにぎり
小さめのおにぎりを作っておき、お腹が空いたら食べるようにするのも良いでしょう。多めに作って冷凍保存しておけば、食べたい時にチンするだけで食べられます。中に入れる具を変えたり、混ぜご飯にしたりすると飽きずに食べられるのも魅力。血糖値が気になる人は、押し麦を混ぜるのもおすすめです。
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④ショウガ
ショウガに含まれる成分「ジンゲロール」や「ショウガオール」には吐き気を抑える働きがあります。普段の食事にショウガを取り入れたり、ショウガ湯やジンジャーティーなどにして飲んだりすると良いでしょう。砂糖でショウガを煮詰めた自家製シロップを炭酸で割ったジンジャーエールは、つわりの時でも飲みやすいのでおすすめです。
食べづわり時期に注意したい食べ物
食べづわりは、気持ち悪さを軽減させるために食べ過ぎてしまい、体重が増加する可能性があります。妊娠中の過度な体重増加は、病気のリスクが高まるだけでなく、お腹の赤ちゃんにも影響を与えるため、注意が必要です。最後に、カロリーオーバーになりがちな食べ物を紹介します。
①糖分や脂肪分が多い「アイス」
冷たくて、食べると口の中がさっぱりするアイスは、つわりの時期に食べやすいと感じるママも多いようです。しかし、市販のアイスは糖質や脂質が多いため、食べ過ぎは体重増加や妊娠糖尿病の原因になります。
ただし、全く食べないのはストレスになるため、一度に全部食べずに小分けにして食べるといった工夫をすると良いでしょう。また、アイスの代わりにゼリーやフルーツを凍らせたものを食べるのもおすすめです。
②油や塩分が多い「フライトポテト」
妊娠中は塩素やナトリウムが不足がちになるため、塩分を好む傾向があります。塩分が含まれたフライドポテトを食べたくなるママも多いですが、体のむくみにつながったり、消化不良を起こしたりするので注意が必要です。お店で注文する際は、「塩抜き」や「塩少なめ」で注文するようにしましょう。
また、酸化した油も避けた方が無難です。自宅でポテトを調理すれば、塩や油の調節ができるのでおすすめ。ポテトを食べることに問題はありませんが、栄養バランスを意識しましょう。
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➂加熱していない「ビーフジャーキー」
ビーフジャーキーは噛みごたえがあり、タンパク質やビタミンといった栄養素も含まれていますが、食べる量に注意しなくてはいけません。非加熱の加工物には、食中毒を起こす菌がいる可能性もあります。妊娠中は体の免疫力が低下しているため感染症にかかりやすく、お腹の赤ちゃんへの影響を考えると控えた方が良いでしょう。代わりに、加熱殺菌が済んだソーセージやハムなど食べると安心です。
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自分に合った対処方法で食べづわりを乗り切ろう
食べづわりはこまめに食事をとる、締め付け感のない服装をするなどの対策で症状が軽減される場合があります。辛い時は無理をせず、食べられるものを食べることも大切です。つわりの程度や対策は人それぞれ違うため、自分に合った対処方法をみつけて、つわりの時期を乗り越えましょう。
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長崎大学病院や佐世保市立佐世保総合病院、いまむらウィミンズクリニックなどでの研修、勤務を経て、2022.5月に乳腺外科の姉とT・Iクリニック長崎を開院。
日本産婦人科学会認定 産婦人科専門医、マンモグラフィ読影認定医。