【栄養士監修】産後ダイエットはいつから?母乳での注意点や骨盤の引き締め方も
監修者:管理栄養士 高岡 由貴

監修者:管理栄養士 高岡 由貴

保育園•医療法人•食品メーカーで管理栄養士として勤務。保育園では乳幼児向けの献立作成や調理を担当。
また食品メーカーでは食育推進事業を担当し、講師業を勤める。
現在はフリーの管理栄養士として活動し、レシピ開発•食事カウンセリング•商品開発•記事監修・執筆等を行う。
日本抗加齢医学会に所属し、日本化粧品検定1級・コスメコンシェルジュ・薬膳アドバイザー・ローフードマイスター・ダイエット検定1級・薬事法管理者など様々な資格を保有。乳幼児から成人までを対象に幅広い層に対しての栄養指導を得意とする。

産後ダイエットはいつから始めても良いの?

赤ちゃんを見守るママ
産後太りを気にしてダイエットを始めるママも多いようですが、産後の体はデリケートです。無理にダイエットを始めてしまうと効果が得られないだけでなく、母乳に影響が出る可能性も。まずは、産後ダイエットはいつから始めても良いのかについて解説します。

目安は産後3~4ヵ月から始める

ダイエットを始めるなら、産後2~3ヵ月頃を目安にすると良いといわれています。産後2~3ヵ月は、妊娠前の体に戻ろうとするボディリターン期。ホルモンバランスが正常に戻るとともに、妊娠中に蓄えた水分や脂肪が落ちるため、ダイエットの効果が出やすいためです。ただし、体の回復は人それぞれのため、体調と相談しながら無理せず始めましょう。

産後2ヵ月頃までの産褥期(さんじょくき)は体の回復を優先させる

産後2ヵ月頃までの産褥期は、出産により自律神経やホルモンバランスが不安定な状態です。そのため、ママの体を回復させることを優先してください。産後すぐに始められ、体に負担をかけない産褥体操は、体調の回復効果も期待できるのでおすすめです。産褥体操で運動習慣を身につけると、その後のダイエットにもつながります。

帝王切開の場合は様子を見ながら、必要に応じて医師と相談

帝王切開の場合は、傷口の痛みや回復までに時間がかかる場合もあるため、3~4ヵ月経過してから傷や体の状態をみてダイエットを開始するか判断しましょう。また、傷の回復には個人差があるため、産後ダイエットを開始する場合は医師と相談してみてください。

産後ダイエットで気を付けたい食事のポイント

バランスの良い和食
ここからは、産後の体に必要な栄養を摂りながら、ダイエットをするためのポイントを紹介します。ママの体を回復し、母乳に良い影響を与えるためにも、たんぱく質やカルシウム、鉄などのミネラルや、葉酸などのビタミンを重点的に、栄養バランスの良い食事を摂りましょう。

和食中心のバランスのとれた食事を意識する

母乳育児には、通常時に加えて360キロカロリー多く必要といわれています。産後の食事は母乳に良い影響を与え、ママの体を回復してくれるように、高たんぱく質、低脂質を基本とした栄養バランスの良い食事を1日3食摂ることを意識しましょう。
また、母乳の元になる血液の成分、葉酸やビタミンC、カルシウム、鉄分などが不足しがちです。赤身魚(カツオ、ブリ、マグロなど)や大豆製品、ほうれん草などの緑黄色野菜やキノコ類などを積極的に摂り入れた、和食を中心とした食生活がおすすめです。
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食べる順番を意識する

食事をする時は、食物繊維の多い野菜や海藻類から食べ始めるベジタブルファーストを意識すると良いでしょう。野菜の後に肉や魚、最後にご飯を食べると、野菜に含まれる食物繊維が包んでくれるおかげで糖の吸収が穏やかになり、上がった血糖値を下げる働きのあるインスリンの過剰分泌を抑えられます。
インスリンは、血糖値を下げると同時に体内に糖を脂肪として蓄積する働きもあるため、血糖値が上がりにくくなるベジタブルファーストを実践することはインスリンの分泌を抑え、ダイエットにつながります。また、ベジタブルファーストなら主に食べる順番に気をつければ良いので、産後のママでも比較的取り組みやすいダイエットです。

小腹が空いた時の食べるものを決めておく

特に母乳育児では、お腹が空きやすいので食べ過ぎてしまいがち。食べるものを事前に決めておき、ダイエットに影響の少ない間食をするのも良いでしょう。
  • 間食で避けた方が良いもの:ビタミンやミネラルなど必要な栄養素がほぼ含まれていないのに高糖質・高カロリー・高脂質なお菓子など
  • 間食におすすめなもの:ナッツ類、寒天ゼリー、ヨーグルト、チーズ、アーモンドフィッシュなどビタミンやミネラルが豊富or血糖値が上がりにくいもの
特にナッツ類は、鉄やカルシウム、葉酸、ビタミン類などの栄養が含まれているため、母乳にも良い食べ物です。ただし、塩分の摂り過ぎには注意が必要のため、塩がかかっていないものを選びましょう。
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産後ダイエットにおすすめのエクササイズ3選

赤ちゃんと一緒にエクササイズするママ
体力が回復してきたら、簡単なエクササイズを取り入れて体を戻していきましょう。ここからは、産後ダイエットにおすすめのエクササイズを紹介します。

骨盤引き締めエクササイズ

出産時には骨盤が開くため、産後は骨盤にゆがみが生じやすくなります。そのため、産後は骨盤を引き締めることが大切です。
■骨盤を引き締めるお尻歩き
  1. 足を伸ばし、お尻を引きしめて座り、腕を胸の前で組む
  2. ヒザが離れないように注意しながら、交互にお尻を前に出しながら進む
  3. 10歩前進したら10歩後退を1セットとし、1日5セットが目安

抱っこひもを使ったエクササイズ

赤ちゃんのお世話が忙しい時でも、抱っこひもを使って赤ちゃんを抱っこやおんぶしたまま家事をしながらエクササイズできます。
■ふくらはぎを鍛えて血流を良くするエクササイズ
  1. まっすぐに立ち、バランスを崩さないようにゆっくりとしたペースでかかとを上げる
  2. そのまま5秒キープしてかかとを戻す
■下半身全体の引き締めが期待できるエクササイズ
  1. 脚を肩幅に開く軽く
  2. 軽く膝を曲げてそのまま5秒キープ
  3. ゆっくりともとに戻す
■骨盤のゆがみ解消が期待できるクササイズ
  1. 脚を肩幅に開く
  2. 腰から上をゆっくりと左右に振る

赤ちゃんと一緒に腹筋エクササイズ

エクササイズを行う時は赤ちゃんの首や体を支えて、頭に衝撃が伝わらないようにゆっくり行いましょう。また、赤ちゃんが嫌がる時はやらないようにしてくださいね。
■赤ちゃんと一緒に腹筋エクササイズ
  1. 膝を立てて体育座りをしたママのお腹に赤ちゃんを座らせ、落ちないように頭と体をしっかり支える
  2. 赤ちゃんとくっついたまま、ゆっくりと上半身を倒して戻すを繰り返す
  3. 無理のない範囲で体を倒す

産後ダイエットを行う時の注意点

水の入ったコップを持つ女性
早く産前の体型に戻りたいと焦ってしまうママもいるようです。産後の体はまだまだデリケート。産後ダイエットを始めても良い時期でも、運動や食事で気を付けなければならない点があります。ここからは、産後ダイエットを行う時の注意点について紹介します。

骨盤ケアを意識する

出産後は骨盤が開いた状態です。産後3~4ヵ月で元の状態へと戻りますが、体質などにもよるため完全には元の状態には戻りにくい人もいます。開いた骨盤をそのままにしてしまうと、歪んだり、内臓が低下して脂肪がつきやすくなったり、腰痛の原因になることも。
骨盤矯正をして内臓が正常に機能し、血流も良くなって代謝が上がり痩せやすい体に整えましょう。前述のストレッチと合せて骨盤ベルトやガードルなどを利用するのもおすすめです。

しっかりと水分を補給する

母乳育児の場合、母乳に水分が取られるため、産前よりも1日1リットルほど多く水分補給が必要と言われています。水分が不足すると、代謝だけでなく、血液やリンパの流れも悪くなります。そのため、便秘やむくみの原因となり、体に脂肪を貯めやすくなってしまうのです。
水分補給をすることで、体の巡りが良くなり基礎代謝が上がれば痩せやすい体へと変化します。水分補給をする場合は、糖分が多く含まれるスポーツドリンクやジュースではなく、水や麦茶などがおすすめです。
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授乳中は軽い運動から始める

授乳中に激しい運動をすると、血液循環が良くなりすぎて胸が張ってしまう場合があります。授乳時間とずれてしまうなど、授乳に支障がでるため軽い運動から始めるようにしましょう。

産後ダイエットは自分のペースに合わせて始めよう

赤ちゃんを抱っこするママ
産後の体はそれぞれですが、ダイエットを始めるなら産後3~4ヵ月頃を目安にすると良いでしょう。帝王切開の場合は傷の回復状態を医師に相談の上、スタートしてください。赤ちゃんのお世話や授乳もあるため、過度な食事制限などはせず、栄養バランスの良い食事と軽い運動を取り入れて無理なく続けることが大切です。赤ちゃんと一緒にできるエクササイズも取り入れて、楽しみながらダイエットをしてみませんか。
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