コープ(生協)とは?メリット・デメリット、加入方法も解説

コープ(生協)の仕組み

支え合う手と多くの人がつながるネットワーク
コープや生協といった呼び名で知られる生活協同組合。店舗だけではなく、宅配や共済など毎日の生活を支えてくれるサービスも充実しています。まずは、コープの仕組みについて見ていきましょう。

コープとは

コープとは生活協同組合(生協)の略称。英語で協同組合を意味する「co-operative」に由来する言葉です。生協法(消費者生活協同組合法)に基づいて設立された非営利組織であり、消費者(組合員)がお金(出資金)を出し合い、協同で利用・運営することで成り立っています。

コープの仕組み

生協は一般的な会社とは異なり、全国各地にある組合員の出資によって成り立つ組織です。地域によって生協の特徴はさまざまであるため、利用できるサービス内容も異なります。一般的なサービスとして挙げられるのは、宅配サービス、店舗事業、共済事業、福祉や葬祭、医療など日常生活に必要な内容です。

日本生活協同組合連合会に加盟している生活協同組合の多くは、事業所名に「コープ」を含みます。そのため全国各地に「コープ〇〇」という名称が存在するのです。

メリットが多いコープのサービス

玄関に置かれた宅配
コープでは、店舗営業の他にも、共済や福祉事業、通販など地域の生活に役立つさまざまなサービスがあります。コープの主なサービスを紹介します。

①店舗事業

コープ商品の他、地元農家の新鮮野菜や生鮮食品も販売するお店を運営しています。組合員の声を反映して品揃えされた食料品や日用品、雑貨などの購入が可能です。一部の地域には、生協の商品をトラックで販売する移動型店舗や、お店から出る生ゴミで作った堆肥を使った農作物を販売している店舗もあります。

②宅配サービス

宅配サービスは週に1回、決まった曜日に組合員が注文した商品を自宅まで届けるサービスです。食料品・日用品・雑貨など、商品案内カタログから選んで注文します。飲料や米、おむつなど、重い物やかさばる物も自宅の玄関まで届けてくれるため、子育て中の家庭や高齢者、仕事が忙しい人にとって便利なサービスです。
コープの個人宅配について、利用方法やよくある疑問をもっと詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。

③CO・OP共済

CO・OP共済は組合員同士の助け合いによる共済で、加入は組合員であることが条件です。組合員同士が掛金を出し合い、病気やケガ、災害被害などに遭った際にその中から共済金が支払われます。
■共済の種類
共済名 主な補償内容
たすけあい 入院・ケガ通院・手術
あいぷらす 死亡・重度障害・入院・手術・ガン
新あいあい 生命+満期金・入院・通院・手術・先進医療・女性疾病
火  災 火災(自然災害も付けられる)
マイカー 人身傷害・対人賠償・対物賠償・車両損害 など

④福祉・医療・葬祭

地域組合員の生活をサポートする、福祉や医療、葬祭などの事業も行っています。地域によって異なりますが、以下のようなサービスがあります。
■福祉
  • 組合員同士の助け合いで行われている「助け合いの会」が利用できる
  • 家事支援や子育て支援、通院・外出の同行など、小さい子どものいる家庭や高齢者の生活を助けてくれる
■介護
  • ホームヘルプサービスやデイサービスからケアプランの作成、福祉用具のレンタル・販売など福祉サービスをサポートする
■医療
  • 病院や診療所、介護老人保健施設、訪問看護ステーションなどを運営しサービスを提供している
■葬祭
  • コープの葬祭サービスは、地域に密着した葬儀を、費用を抑えて行える

コープを利用する際のメリット

木製キューブに描かれた文字
コープでは、生活を助けてくれるさまざまなサービスを利用できますが、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。コープを利用する際のメリットを紹介します。

品質が高い商品を購入できる

国産品や無添加、減農薬野菜など、品質や安全性の高い商品が多く揃っています。日本生活協同組合連合会の商品検査センターが品質を管理しているため、安全で信頼性の高い商品を購入できます。農産物では産地や生産者の情報が見えるのも魅力です。

自分に合った注文方法・受取方法を選べる

紙の注文用紙やインターネット、電話、ファックスなど、自分に合った注文方法が選べます。
■受取方法は2種類
受取方法 届く場所
個人宅配 自宅の玄関に届く
グループ宅配 決められた受取場所にまとめて届く
※地域によって異なる場合があります

ゆっくり商品を選べる

商品カタログを見ながらゆっくり欲しい物を探せるのが宅配サービスの魅力です。スーパーや店舗で買い物をする場合、さまざまな商品を見てしまうと欲しい物以外も買ってしまうことがあります。自宅でカタログを見ながらゆっくり選べるので、無駄買いや買いすぎを防げます。

またインターネットからの注文なら、合計金額がすぐに分かり、注文完了前であればカートから商品を戻せるため、買い物の予算と調整しやすいのもメリットの一つです。

配達手数料が安い

地域によって差はありますが、1回の配達手数料が100円~300円と安いのも魅力です。妊娠中や子育て中、高齢者、障がいのある方などは配達手数料の割引や無料のサービスが利用できます。上記以外の人でも、一定の金額を超えると配達手数料が無料になる場合もあります。

家事の負担を軽減できる

コープのオリジナル商品には、簡単な調理で食べられる商品が豊富に揃っています。下ごしらえや骨取りずみの魚介類、バラ凍結された肉など、調理の時短に便利な食材も豊富に揃っています。またカットされた食材と調味料がセットになったミールキットなら、10分~20分ほどで料理が食べられるので子育て中や仕事が忙しい人にも便利です。
コープには、毎日の家事をラクにしてくれる商品が数多くあります。初めて加入する方に向けて、人気の商品やおすすめの使い方を紹介していますので、あわせて参考にしてみてください。

コープを利用する際のデメリット

積み木で表現したアルファベットのデメリット
妊娠・子育て中のママ・高齢者・忙しい人などに嬉しいメリットが多いコープですが、逆にデメリットを感じてしまう場合もあります。

組合員になる必要がある

コープの宅配サービスは、組合員でなければ利用できません。生協によって異なりますが、組合員への加入には500円~1,000円ほどの出資金が必要です。最初の加入手続きは少し手間に感じるかもしれませんが、一度加入すれば便利な宅配サービスを利用できます。出資金は退会時に全額戻ってくるため、長く利用する場合は負担に感じにくいでしょう。

配達まで時間がかかる

コープの宅配サービスは配送日が週1回と決まっているため、注文してから届くまでに時間がかかる場合があります。注文した商品は、基本的に1週間後に届くため、何を注文したのか忘れてしまったり、すぐ欲しい商品でも待たなければならなかったりします。ただし計画的にまとめ買いをしたい場合には向いているでしょう。

コープ加入に関するよくある疑問

パソコンを見ながら話し合う夫婦
コープに加入したいけれど、加入方法や出資金などが分からないという人も多いようです。コープ加入に関するよくある疑問を紹介します。

コープを利用するにはどうしたらいい?

組合員になると、コープの店舗やサービスを利用できます。住んでいる地域で加入したいコープを探し、資料請求や申し込みをしましょう。資料請求は各店舗や電話、インターネットからもできます。

出資金とは何?

出資金とは、組合員に加入する際に支払う資金のことです。コープが行っている事業はすべて、組合員から預かった出資金で運営されています。出資金の金額は、運営している地域によって異なります。生協法では、組合員は1口以上出資しなければならないと決められていますが、生協を脱退(退会)する際には出資金は全額返却されるので安心です。

コープへの加入方法3ステップ

申込書に記入する人の手
最後にコープへの加入方法を紹介します。さまざまなサービスを利用するには、組合員になる必要があります。住んでいる地域で、必要なサービスの受けられるコープを探しましょう。

ステップ①|住んでいる地域の生協を選ぶ

コープは全国各地にあるので、はじめに加入したい地域のコープを選びます。配送エリアや自分のニーズなどを考慮して選ぶのが良いでしょう。また地域によって利用できるサービスや加入特典などが異なるため、利用したいサービスがあるのかも確認しておくのがおすすめです。

ステップ②|資料請求をする

加入するコープの資料請求をします。資料請求や加入申し込みは、各店舗や電話、公式サイトなどから可能です。申し込み方法は地域によって異なる場合があるため、あらかじめ確認しておくと安心です。

ステップ③|加入手続きをする

申込書に必要な情報を記入し、加入手続きをします。申し込みをするとカタログや説明資料、商品サンプルなどが届きます。組合員になる際には出資金が必要なため、案内に沿って手続きを行いましょう。

コープ加入のメリットを知って上手に活用しよう

楽しく食卓を囲む家族
組合員の出資によって運営されているコープは、宅配サービスや共済など、毎日の生活に便利なサービスが利用できます。特に宅配サービスは、妊娠・子育て中の家庭や高齢者などに便利です。コープのサービスを上手に利用して、毎日の生活を豊かにしましょう。
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