INDEX
- 離乳食はいつまで?終了のタイミングは?
- 離乳食終了の目安は1歳から1歳半
- 終了のタイミングは食べ物から栄養を摂れるようになってから
- 離乳食終了後の調理ポイント
- 1. 薄味にする
- 2. やわらかく小さめにして食べやすくする
- 3. アレルギーに注意する
- 4. おやつは栄養を補えるものを時間を決めて与える
- 【年齢別】離乳食終了後の進め方
- 【1歳代】歯ぐきで押しつぶせる固さや大きさにする
- 【2歳代】いろいろな食感の食材で噛む力をつける
- 【3~5歳代】切り方や固さを調節しながら大人と同じものを
- 離乳食期のミルクはいつまであげるの?
- 赤ちゃんが欲しがらなくなるまで
- ミルクを与えるならフォローアップミルクを
- 離乳食はいつまでかは赤ちゃんの成長に合わせよう
監修:管理栄養士 鳥内雅子先生
鳥内雅子先生Instagram
離乳食はいつまで?終了のタイミングは?
赤ちゃんの離乳食がいつまでかは個人差はあるものの、生後1歳から1歳半で終了するのが一般的です。はじめに離乳食はいつまでかの目安や終了のタイミングを見ていきましょう。
離乳食終了の目安は1歳から1歳半
離乳食終了は、生後1歳から1歳半頃が目安です。厚生労働省の調査によれば、8割以上が生後5~6ヵ月で離乳食を始め、9割近くが生後12ヵ月(1歳)から18ヵ月(1歳半)で終了しています。
終了期で最も多いのは生後13~15ヵ月で約3割を占めています。ただし、個人差があるため、月齢にこだわらず赤ちゃんの咀しゃく力や成長を見て進めるのが大切です。
終了のタイミングは食べ物から栄養を摂れるようになってから
離乳食を終了するタイミングは、以下の項目を目安にしましょう。
- 1日3回の食事と合間のおやつ(1~2回)で必要な栄養をある程度補えている
- 形のある食べ物(歯ぐきでつぶせる程度)をかみつぶせる
- 手づかみではなく、スプーンやフォークなどを使って食べ物を口に運べるようになってきた
離乳食終了後の調理ポイント
離乳食を終了しても、すぐに大人と同じ食事にするのではなく、味付けや食材の大きさ、固さなどに気を付けていきましょう。離乳食終了後の食事で気を付けたいポイントを紹介します。
1. 薄味にする
離乳食終了後も味付けは薄味にしましょう。消化や吸収などの内臓機能は未発達のため、塩分や脂肪分はひかえめにします。味付けの目安は、大人の半分くらい。大人と同じものを食べる際は、味付けを別にしたり、量を調整したりしてください。
<簡単に薄味にする方法>
- 汁物は水や出汁汁で薄める
- 濃い味のものは水やお湯で洗う
- 煮物などは出汁や水を入れてレンジ加熱し塩分を抜く
- 味の濃いものはご飯と混ぜ、他は塩気のないものを出す
- 子ども向けに調味し、取り分けた後に大人の好みで調味料を足す
2. やわらかく小さめにして食べやすくする
まだ大人ほど噛む力はないので、大人の食事よりもやわらかく小さめにするなど子どもが食べやすいようにしましょう。特に乳歯が生え揃っていない3歳頃までは、弾力のあるものや固いものを丸のみにしてしまう危険性があります。根菜や肉といった固いものはやわらかめに、こんにゃくやきのこ、葉野菜は小さく切る、ミニトマトは1/4切りにするなど、子どもの様子を見ながら調理してください。
3. アレルギーに注意する
与える食材には十分に注意し、アレルギーが心配な食材は少量から与えましょう。離乳食後にアレルギー反応が出やすい食材は、イクラ、落花生、木の実、エビ、カニ、エビ、タコ、そばなど。また、生ものは3歳を過ぎてからが目安です。
赤ちゃんは消化機能が未発達なので、アレルギーを起こしやすい状態です。年齢とともに腸管の免疫機能が整ってくると、アレルギー反応は起こりにくくなるので、焦らずに時間をかけて進めてください。
はじめての食材を与える場合は、病院を受診しやすい平日の午前中に与えます。保育園などで難しい場合はかかりつけ医に相談をして、土曜日の午前中など受診が可能な日にすると良いでしょう。皮膚の赤みや咳といったアレルギーが疑われる症状が出た場合には、すぐに受診してください。
4. おやつは栄養を補えるものを時間を決めて与える
この時期のおやつは捕食と呼ばれ、食事で不足しがちな栄養素やカロリーを補う役割があります。そのため、食事の延長のようなものを食べさせることが大切です。果物でビタミン、おにぎりやサツマイモ、ホットケーキなどでエネルギー、赤ちゃん用クッキーで鉄分、赤ちゃん用チーズなどでカルシウムなど、不足しがちな栄養を補えるものを与えましょう。
ダラダラと与えてしまうとお腹がいっぱいになってしまい、食事を摂れなくなるため、おやつの時間を決めて与えることも大切です。ダラダラ食べは虫歯にもなりやすいので注意しましょう。
コープでは子どもの成長に合わせた離乳食やおやつを取り揃えています。電子レンジで温めるだけで簡単に離乳食やおやつが準備できます。また対象のお子さまに合わせた形や大きさになっていたり、パッケージに対象月齢が記載してあるのも嬉しいポイント。コープの離乳食やおやつは宅配または一部店舗で購入できます。
【年齢別】離乳食終了後の進め方
離乳食終了後、大人と同じ食事ができるようになる5歳頃までは、子どもの歯や体の成長に合わせて幼児食を与えましょう。年齢別に幼児食の進め方を紹介します。
【1歳代】歯ぐきで押しつぶせる固さや大きさにする
1歳を過ぎると前歯が生え揃い、前歯で噛み切って歯ぐきで押しつぶして食べるため、つぶしやすい固さや大きさにして与えましょう。肉や野菜といった繊維が多い食材は、噛み切れずにのどに詰まる可能性があるため、やわらかく調理した後に筋の多いものや硬いものを小さく切ってから与えてください。
食材 | 切り方・調理の工夫 |
ごはん | やわらかめ |
魚類 | 骨や皮は取り除く。 小麦粉をまぶしたソテーにすると身がふっくらする。
油の多い魚は加熱しても身が硬くなりにくい。
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肉類 | 薄切り肉は1cm幅の細切りか角切り。 ハンバーグはつなぎを多めに使うとやわらかく仕上がる。
大きいサイズで加熱して食べる時に小さく切ると硬くなりにくい。
鶏もも肉や手羽元などは圧力鍋や炊飯器などでやわらかく加熱してあげれば薄切り肉よりも食べやすくやわらかい。
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野菜類 | 葉野菜は1cm幅。奥歯がないとすりつぶしができず噛みづらいため、様子を見て小さめに。 根菜は手づかみ食べならやわらかくして5cmのスティック状や半月切りなどに。
カレーなどであれば1cm角程度を目安に切る。
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海藻 キノコ類
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食べやすいように粗みじん切り。 葉野菜以上に海藻・キノコは噛み切りにくいため小さめに。
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【2歳代】いろいろな食感の食材で噛む力をつける
2歳代になると第2乳臼歯が生え始め、食べられる食材の種類も増えるので、いろいろな食感の食材を体験させて噛む力を育てましょう。ただし、消化器官の発達が完全ではないため、大人と同じものでは食べにくい場合もあります。無理に食べさせると、好き嫌いの原因になりかねないので注意してください。
食材 | 切り方・調理の工夫 |
ごはん | やわらかめ〜普通 |
魚類 | 骨や皮は取り除く。 2~3cmの厚さでそぎ切りや繊維を立つように切る。
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肉類 | 薄切り肉は1〜2cmの細切り。 ハンバーグなどやわらかいものは味を薄くすれば大人と同じものでも大丈夫。
肉類は食べられる硬さに個人差が出やすいため、必要であれば1歳代と同じようにやわらかく調理する。
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野菜類 | 葉野菜の葉は2〜3cm、茎は2cmの細切り、根菜はやわらかく加熱すれば乱切りでも良い。 葉野菜は1歳代同様食べにくそうであれば小さめに、しっかり噛めていれば大きめでも。
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海藻 キノコ類
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食べやすいように粗みじん切り。 ひじきなど元々小さいものはそのままでも大丈夫。
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【3~5歳代】切り方や固さを調節しながら大人と同じものを
ほぼ大人と同じものを食べられるようになりますが、子どもの食べる様子を観察して切り方や固さを調整してください。多くの子は乳歯が生え揃いますが、乳歯は大人の歯よりも小さく本数も少ないため、しっかりと噛み切るのは難しいでしょう。大人と同様に、食卓に食事を並べてから切り分けるのもおすすめです。
食材 | 切り方・調理の工夫 |
ごはん | 普通 |
魚類 | 刺身などの生食も可能。生ものはアレルギーが出やすいので様子を見て与える。 特にいくらや甲殻類などは要注意。
タコやイカなど噛み切りにくいものは喉に詰まりやすいため食べやすいサイズに切る。
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肉類 | やわらかく加熱すれば塊肉も大きめで食べて良い。 一口ギリギリサイズだと喉に詰まりやすいため、大きめにカットして前歯で適量を噛みちぎるように伝えてあげる。
薄切り肉は小麦粉などをまぶして焼けばやわらかく仕上がるため大人と同じ調理で食べやすい。
必要に応じて切ってあげる。
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野菜類 | 葉野菜は3cm幅程度にザクザクと切る。 3歳でもまだ葉野菜は噛みづらいため、気になる場合は小さめにカットしてあげる。
根菜類は大人と同じように調理しても良い。
肉と同じく大きい一口サイズだと喉に詰まりやすいため、
大きめに切って噛みきらせるか、口に噛む余裕ができる程度の一口サイズ〜小さめに切る。
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海藻 キノコ類
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噛みやすくなるように小さめに切る。 大きく広がっていると噛みづらいので、わかめなどは2〜3cm角くらいになるようザクザクと切る。
えのきやしめじなどは2〜3cmくらいが目安。
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離乳食期のミルクはいつまであげるの?
離乳食完了期であっても、無理に母乳やミルクを止める必要はありません。最後に離乳食が終了してからの母乳やミルクの与え方を説明します。
赤ちゃんが欲しがらなくなるまで
離乳食を終了しても、母乳やミルクは与えても大丈夫です。一般に卒乳の目安は1歳半頃と言われていますが、特に決まりはありません。赤ちゃんの状態によって、卒乳のタイミングは異なります。離乳食をしっかり食べていれば、赤ちゃんが欲しがる時に母乳を与えても問題はありません。卒乳のタイミングは、赤ちゃん自身があまり母乳を欲しがらなくなってきてからで良いでしょう。
ミルクを与えるならフォローアップミルクを
離乳食終了後も母乳やミルクを与えても問題ありませんが、徐々にミルクの割合を減らしていくのが良いでしょう。母乳は赤ちゃんが欲しがるだけ与え、ミルクは赤ちゃんの食欲や成長の状態に合わせて量を調整してください。
赤ちゃん用のミルクでは必要な栄養が不足するため、フォローアップミルクがおすすめです。フォローアップミルクとは、離乳食後期から3歳頃の子どもに向けて、鉄分やカルシウム、たんぱく質といった不足しがちな栄養を補うためのミルクです。食事で充分栄養が摂れている場合は、フォローアップミルクは不要です。
離乳食はいつまでかは赤ちゃんの成長に合わせよう
離乳食はいつまでかは、個人差はあるものの一般的には1歳半頃が目安です。赤ちゃんの咀しゃく力や成長はそれぞれ違うので、様子を見ながら進めましょう。大人と同じ食事を食べるようになるのは、乳歯が生え揃い、きちんと咀しゃくできるようになる5歳以降。赤ちゃんの成長に合わせ、食材の大きさや固さを工夫した食事で「食べる楽しさ」も育ててみませんか。
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