
INDEX
- つわりで辛い時におすすめの栄養素と豊富に含む食べ物
- つわりの軽減に「ビタミンB6」
- 自律神経を整える「葉酸」
- 貧血予防に「鉄分」
- つわり中は避けた方が良い食べ物の傾向
- においが強いもの
- 刺激が強いもの・脂っこいもの
- つわりの種類に合わせた食事の仕方とおすすめの食べ物
- 吐きづわり:さっぱりしたものを少しずつ
- 食べづわり:すぐに食べられるものを常備する
- においづわり:なるべくにおいを減らす工夫を
- つわり中に気を付けたい食事のポイント
- 無理せず食べられる時に食べる
- 量より栄養バランスを意識する
- 水分摂取は積極的に行う
- あまりにもひどい時はかかりつけ医に相談を
- つわり中におすすめの食べ物を使った簡単レシピ
- 食欲がない日に『小松菜とバナナの豆乳スムージー』
- レンジで簡単『茶碗蒸し』
- つわり中は自分に合った食べ物を取り入れるのがおすすめ

監修者:管理栄養士 高岡 由貴
つわりで辛い時におすすめの栄養素と豊富に含む食べ物
つわりの症状や体の不調を軽減してくれる栄養素と、豊富に含まれている食べ物を紹介します。取り入れられそうなものがあるかどうか、チェックしてみましょう。
つわりの軽減に「ビタミンB6」

ビタミンB6にはつわりを軽減する働きがあることが、いくつかの研究で認められています。加えて精神を安定させる働きも期待できます。反対に不足するとだるさや貧血の原因になるので、意識して取り入れると良いでしょう。
■豊富に含む食べ物
豚肉・卵・トマト・大豆製品・バナナなど
自律神経を整える「葉酸」

葉酸には自律神経を整える働きがあり、つわり対策に役立ちます。また、細胞分裂に必要不可欠な栄養素でもあり、赤ちゃんの発育にも関わります。摂取することで赤ちゃんの先天的な異常を発生させるリスクを減らすと言われているので、なるべく妊活中からしっかり摂るのが大切です。
■豊富に含む食べ物
レバー・卵黄・納豆・ほうれん草・ブロッコリーなど
貧血予防に「鉄分」

妊娠中は血液が薄まった状態になり、鉄分が不足しやすくなります。妊娠初期から産後にかけては積極的に摂るのがおすすめです。
なお、非ヘム鉄と呼ばれる植物性食材に含まれる鉄分は吸収しにくいため、吸収率をアップしてくれるビタミンCと一緒に摂って、効率的に摂りましょう。
■豊富に含む食べ物
レバー・カツオ・大豆製品・小松菜・ほうれん草など
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つわり中は避けた方が良い食べ物の傾向

においが強いものや胃に負担がかかる食べ物は、つわりを悪化させてしまう可能性があります。つわり中に避けた方が良い食べ物の傾向を紹介します。
においが強いもの
つわり中はにおいに敏感になりやすく、食べ物のにおいが吐き気や嘔吐のきっかけになることがあります。不快に感じるにおいは人それぞれですが、よく挙がるのは玉ねぎやにんにく・コーヒー・炊き立てのご飯・納豆などです。
温かいと香りが立ちやすいので、冷ましてみると不快感が軽減されるかもしれません。また無理に食べなくても、他の食材やサプリなどから栄養を補うようにするのもおすすめです。
刺激が強いもの・脂っこいもの
辛いものなど刺激の強いものや、揚げ物のような脂っこいものは、胃に負担がかかりやすいです。特に吐き気や胸焼けがある時には、症状を悪化させる可能性があるので控えた方が良いでしょう。
しかし、妊娠中にフライドポテトやとんかつなどを無性に食べたくなったという声も多く聞かれます。つわりの症状は個人差が大きいので、体調に合わせて好きなものをカロリーオーバーにならない程度に楽しみましょう。
つわりの種類に合わせた食事の仕方とおすすめの食べ物

つわりの症状にはいくつかの種類があります。ここでは、特に食事に影響する3種類のつわりについて解説するとともに、症状に合わせた食事の仕方とおすすめの食べ物を紹介します。
吐きづわり:さっぱりしたものを少しずつ
吐き気や嘔吐・胃のむかつきがひどく、食べ物を口にするのが辛くなるのが吐きづわりです。においを嗅いだり、食べ物を見たりしただけで不快になる人もいます。
辛い時には無理に食べる必要はありませんが、脱水や極度の栄養不足に陥らないよう注意が必要です。一度にたくさん食べると気持ち悪くなりやすいので、少量ずつ分けて食べると良いでしょう。胃のむかつきを抑えるさっぱりした食べ物などを中心に、少しずつ栄養補給を行うのが大事です。
■食欲がない時におすすめの食べ物
野菜スープ・冷たいゼリー・水分の多いフルーツ・柑橘類など
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食べづわり:すぐに食べられるものを常備する
空腹になると気持ちが悪くなり、常に食べていないと辛いのが食べづわりの特徴です。
食べづわりの人は、なるべく胃を空っぽにしないように、サッと食べられるものを手元に用意しておくのがおすすめです。特に気分が悪くなった時には、糖質を早めに摂ると良いでしょう。ただし、高カロリーな食品の取り過ぎや、ドカ食いには気を付ける必要があります。例えば、1回の食事量を減らして、1日に5〜6回に分けて食べると食べ過ぎを防げます。
■気持ち悪くなった時におすすめの食べ物
アメ・グミ・おにぎり・パン・クッキーなど
においづわり:なるべくにおいを減らす工夫を
今までは気にならなかった特定のにおいに敏感になり、嗅ぐと気持ち悪くなったり吐き気を催したりするにおいづわり。
なるべくにおいが強い食べ物は避けるか、難しければにおいを減らす工夫をしてみましょう。食事の支度中のにおいが辛いなら、マスクなどでにおいを遮る、家族に調理をお願いするなどの方法があります。また、においが立ちやすい温かいものを冷してみると、気にならなくなるかもしれません。
■においが辛い時におすすめの食べ物
お惣菜など調理済のもの(調理が辛い場合)
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つわり中に気を付けたい食事のポイント
つわりが辛い時は食べられそうな食べ物と水分を摂り、体調が良い日にバランスを意識するのが、無理せず栄養を摂るポイントです。つわり中の食事で気を付けたいポイントを紹介します。
無理せず食べられる時に食べる

つわりが落ち着くまでは、食べたいものを食べられるタイミングで食べれば大丈夫です。一回にたくさん食べられない時は、食事回数を増やすと良いでしょう。吐いてしまった時には、水分を補給してゆっくり休むのが大切です。
量より栄養バランスを意識する
栄養バランスが悪いと益々つわりが悪化する可能性があります。体調が良い時には、始めに挙げた栄養素を含む食べ物などを無理のない範囲で取り入れていきましょう。あまり食べられない人は、なるべく消化が良い食べ物を中心にして、栄養はサプリで補うのがおすすめです。
水分摂取は積極的に行う

水分不足は体調不良の原因になります。普段は食事からでも水分が摂れますが、食事量が減ると摂取できる水分量も減ってしまいます。その上妊娠中は代謝が活発で汗をかきやすいので、より多くの水分が必要です。食欲がない時でも、水分補給はこまめに行いましょう。
水が飲みにくい人は、無糖の炭酸水にレモンを絞るとさっぱりして飲みやすくなるかもしれません。また適度な糖質や電解質も摂取できる経口補水液もおすすめです。
あまりにもひどい時はかかりつけ医に相談を
吐き気や嘔吐が続き食事が全く取れない場合や、飲み物も飲めないような場合は妊娠悪阻(にんしんおそ)の可能性があります。何も食べていない日が続くと、血糖値が大きく下がって低血糖になり、命に関わるおそれもあるので注意が必要です。辛い時には我慢せずにかかりつけ医に相談しましょう。
つわり中におすすめの食べ物を使った簡単レシピ
最後に、つわり中におすすめの食べ物を使ったレシピを紹介します。食欲がない日や作るのがつらい時にも挑戦しやすい手軽なレシピなので、ぜひ試してみましょう。
食欲がない日に『小松菜とバナナの豆乳スムージー』

スムージーなら食欲がない時でも、簡単に栄養補給ができます。お好みの果物を加えたり、小松菜をほうれん草に変えたり気分に合わせてアレンジ可能です。
■材料(1杯分)
- バナナ 1/2個
- 小松菜 30g
- 豆乳 100cc
■作り方
- バナナを輪切りにして保存袋に入れ、冷凍しておく
- 小松菜は下茹でし、2cmほどに切る
- 冷凍したバナナと小松菜、豆乳をミキサーに入れよく撹拌(かくはん)する
レンジで簡単『茶碗蒸し』

たんぱく質・ビタミン・鉄・カルシウムなどさまざまな栄養がバランス良く摂れる茶碗蒸し。さっぱり味で食べやすく、レンジで簡単に作れるアレンジです。茶碗蒸しの容器がない場合は、マグカップで代用できます。
■材料(2人分)
- 鶏もも肉 30g
- しいたけ 1本
- かまぼこ 薄切り4切れほど
- 三つ葉 3枚
- 卵 1個
- かけつゆの割合で水を加えた麺つゆ 150mℓ
- 塩 少々
■作り方
- 鶏もも肉を一口大に切り、塩で下味をつける
- しいたけのかさは薄切りに、石付きは手で割く
- 三つ葉は3cm幅に切る
- 器に鶏もも肉・しいたけ・三つ葉・かまぼこを入れる
- 上から卵と麺つゆを混ぜたものをザルでこしながら注ぐ
- ラップをせずにレンジに入れ、300Wで6分加熱する
- 固まっていなければ、様子をみながらさらに1分ずつ加熱していく
つわり中は自分に合った食べ物を取り入れるのがおすすめ

妊娠中は「赤ちゃんのためにたくさん栄養を摂らなければ!」と思ってしまいがちですが、無理して体調を崩してしまっては元も子もありません。この記事を参考に、自分の症状や体調に合った食べ物を見つけ、辛いつわりを乗り切りましょう。
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また食品メーカーでは食育推進事業を担当し、講師業を勤める。
現在はフリーの管理栄養士として活動し、レシピ開発•食事カウンセリング•商品開発•記事監修・執筆等を行う。
日本抗加齢医学会に所属し、日本化粧品検定1級・コスメコンシェルジュ・薬膳アドバイザー・ローフードマイスター・ダイエット検定1級・薬事法管理者など様々な資格を保有。乳幼児から成人までを対象に幅広い層に対しての栄養指導を得意とする。