INDEX
- 一汁三菜(いちじゅうさんさい)とは
- 一汁三菜の献立作りのポイント
- 最初に主菜を決めて全体のバランスを考える
- 意識して野菜を多く摂る
- 調理法や味付けに変化をつける
- 一汁三菜の献立例
- 【調理例①】主菜が動物性たんぱく質の場合
- 【調理例②】主菜が植物性たんぱく質の場合
- 【調理例➂】主菜が肉や魚などのたんぱく質と野菜を合わせた場合
- 【調理例④】主菜が煮物・蒸し物・茹で物の場合
- 【調理例➄】主菜が焼き物の場合
- 一汁三菜の配膳レイアウトの基本
- 主食を左、汁物を右に置く
- 尾頭付きの魚は頭を左に向ける
- 小鉢は天小地大を意識して盛り付ける
- 一汁三菜を無理なく続ける方法
- 作り置きする
- 加工食品や缶詰など市販品を活用する
- 料理の数にこだわらず、必要な栄養を摂ることを意識する
- 一汁三菜で健康的な食事を楽しもう
一汁三菜(いちじゅうさんさい)とは
一汁三菜(いちじゅうさんさい)とは、主食と汁物に3つの菜(おかず)を加えた献立形式のこと。3つの菜は、肉や魚などメインとなる主菜1品に、野菜やキノコ類、海藻類などを使った副菜2品が基本となります。また、汁物は中の具材により主菜や副菜にもできます。和食の基本といわれる一汁三菜は、日本人の主食であるご飯を中心に、穀類、野菜、肉や魚など多くの食品をバランス良く摂れる献立です。
一汁三菜の献立作りのポイント
一汁三菜の献立を作る際のポイントを説明します。バランス良く栄養が摂れるように考慮して組み合わせてましょう。
最初に主菜を決めて全体のバランスを考える
一汁三菜の献立は、主食に汁物と主菜、副菜を組み合わせます。最初に主菜を考え、それに合う副菜を考えると献立を組み立てやすくなります。
主菜には、良質のたんぱく質が摂れる肉や魚、卵、大豆製品といった食材を使った、ボリュームのあるものにすると満足度が高くなります。また、副菜は、ビタミンやミネラル・食物繊維が多く含まれる野菜や海藻、豆類を主菜に合わせて選ぶとバランスよく栄養を摂ることができます。
主菜には血や筋肉など体を作る働きのあるたんぱく質、副菜には体の調子を整える働きのあるビタミンやミネラル、食物繊維など、違う役割をもつ栄養素が多く含まれています。異なる栄養素をバランスよく摂れるように組み合わせを考えましょう。
意識して野菜を多く摂る
栄養バランスを整えるために、野菜を摂ることを意識しましょう。主食である炭水化物や主菜のたんぱく質に比べ、ビタミンやミネラル、食物繊維は不足しがちです。厚生労働省は、1日の野菜摂取量の目標を350g以上としているため、1回の食事で野菜を120g摂ることが理想です。
調理法や味付けに変化をつける
おかずごとに調理法や味付けを変えると、食感や味わいの違いが楽しめて食卓がより豊かになります。例えば主菜が油を使った料理なら、副菜には酢の物やおひたしなどさっぱりした物を合わせる、主菜が焼き物なら副菜は和え物を合わせるなど。調理法を変えることで煮ている間に和え物を作る、電子レンジを使っている間に炒め物を作るといった同時調理も可能です。味付けは辛み、酸み、甘みなどバランスを考慮し、しょうゆを使ったおかずが重ならないようにしましょう。
一汁三菜の献立例
献立は、主菜に合わせて栄養バランスを整えることが大切です。一汁三菜の献立例を主菜の種類別や調理法別に紹介します。
【調理例①】主菜が動物性たんぱく質の場合
主菜が肉や魚・卵などの動物性たんぱく質の場合、副菜にビタミンや食物繊維が摂れる緑黄色野菜や海藻、キノコ類を入れましょう。生活習慣病予防のためにも脂質が増えないように、抗酸化作用のあるものや食物繊維を組み合わせるのがおすすめです。
<献立例>
主菜:サンマの塩焼き(大根おろし添え)
副菜:ほうれん草のお浸し
副菜:納豆
主菜:サンマの塩焼き(大根おろし添え)
副菜:ほうれん草のお浸し
副菜:納豆
【調理例②】主菜が植物性たんぱく質の場合
主菜が大豆製品などの植物性たんぱく質の場合、副菜にはビタミンCの豊富な緑黄色野菜を組み合わせると良いでしょう。植物性たんぱく質には鉄分も含まれるがそのままでは吸収しにくいため、鉄分の吸収を促すビタミンCを一緒に摂るのがおすすめです。副菜や汁物に動物性たんぱく質を加えると、質の高いたんぱく質が摂取できます。
<献立例>
主菜:揚げ出し豆腐
副菜:ピーマンとニンジンのきんぴら
副菜:だし巻き卵
主菜:揚げ出し豆腐
副菜:ピーマンとニンジンのきんぴら
副菜:だし巻き卵
【調理例➂】主菜が肉や魚などのたんぱく質と野菜を合わせた場合
主菜が肉と野菜の炒めものなどのように、たんぱく質とビタミンや食物繊維が一緒に摂れるメニューの場合、主菜で副菜1つ分を補うことができるため副菜は1品でも大丈夫です。残り1品は主菜に入っていないビタミンまたは食物繊維を摂取するようにしましょう。
<献立例>
主菜:牛肉と野菜の中華炒め
副菜:もやしとニンジンのナムル
主菜:牛肉と野菜の中華炒め
副菜:もやしとニンジンのナムル
【調理例④】主菜が煮物・蒸し物・茹で物の場合
主菜の調理方法によっては、副菜の組み合わせを変化させると良いでしょう。主菜が煮物の場合、塩分が高くなりやすいため、副菜にカリウムや食物繊維の多い根菜類や緑黄色野菜を合わせて、塩分の排出を促します。また、主菜が蒸し物や茹で物の場合、あっさりとした味付けで低脂肪のことが多いため、大豆製品や卵を使った料理などボリュームのある副菜を合わせると満足感を得やすくなります。
<献立例>
主菜:蒸し鶏
副菜:ほうれん草と卵のサラダ
副菜:大根とニンジンのピクルス
主菜:蒸し鶏
副菜:ほうれん草と卵のサラダ
副菜:大根とニンジンのピクルス
【調理例➄】主菜が焼き物の場合
主菜が焼き物の場合、魚や肉だけになりがちです。その場合、主菜の添え物として、野菜を加えるのがおすすめ。添え物の量が十分なら、副菜の1つにできます。また、肉を焼く際に一緒に野菜やキノコを焼いたり、焼き魚に大根おろしを添えたりすると良いでしょう。
<献立例>
主菜:豚肉の生姜焼き レタス、ミニトマト、タマネギ添え
副菜:小松菜のポン酢和え
主菜:豚肉の生姜焼き レタス、ミニトマト、タマネギ添え
副菜:小松菜のポン酢和え
一汁三菜の配膳レイアウトの基本
和食の配膳の基本となる一汁三菜の配膳レイアウトを紹介します。美味しい料理をさらに美味しく食べるためには、並べ方も重要なポイントです。
主食を左、汁物を右に置く
一汁三菜の配膳レイアウトは、手前から向かって左にご飯、右に汁物、左奥に副菜1、右奥に主菜、中央に副菜2を置きます。日本では古くから左上位という考え方があり、自分から見て左側に重要なものを置くとされてきました。そのため、主食となるご飯を左、汁物を右に置くようになったと言われています。箸は持つ部分が右側にくるように横一文字にして手前に置き、お茶を出す場合は右側に置きましょう。
尾頭付きの魚は頭を左に向ける
尾頭付きの魚を置く場合は、左に頭を向け腹の部分が手前にくるように盛り付けます。配膳をする時は食べる人から見て、頭が左で腹の部分が手前になるように置いてください。切り身の場合は、皮を上にして、幅の大きい方が左になるように置き、開きの場合は身が上になるように置きましょう。
小鉢は天小地大を意識して盛り付ける
和え物や煮物などの副菜は、小鉢や小皿に「天小地大」の形に盛り付けます。「天小地大」とは土台を太くし、上に細く盛り付けて高さを出す方法です。ポイントは、横から見て美しい山の形になっていること。土台が固まっていないと崩れやすいので、盛り付け始めをしっかり意識するのがコツです。
こちらの記事では、料理をよりおいしく見せる盛り付けのコツを紹介しています。
一汁三菜を無理なく続ける方法
最後に一汁三菜を続けるコツを紹介します。一汁三菜と聞くと難しく感じられますが、工夫次第で簡単に続けられます。栄養バランスの良い献立で美味しい食事を楽しみましょう。
作り置きする
週末や時間がある時に作り置きすることで、毎日の負担を軽減できます。ひじきやダイコン、切り干し大根の煮物や、おひたし、酢の物など、日持ちする常備菜があれば、盛り付けるだけで副菜の完成です。また主菜となる肉や魚を漬け込んで冷凍しておくと、解凍して加熱するだけで食べられて便利です。
常備菜などの作り置きにおすすめ、コープの食材はこちら
加工食品や缶詰など市販品を活用する
副菜として、佃煮や漬け物、納豆などの加工食品を利用するのも良いでしょう。他にも下ごしらえのいらない缶詰や冷凍野菜、合わせ調味料を利用すれば、調理時間を短縮できます。汁物であれば、顆粒だしを使うのもおすすめです。
副菜におすすめ、コープの加工食品はこちら
料理の数にこだわらず、必要な栄養を摂ることを意識する
一汁三菜にこだわらなくても、必要な栄養が摂れる献立はできます。野菜や肉をたっぷり入れてたどんぶりや、具沢山の汁物にすれば副菜の1つにできます。また、具沢山のシチューや鍋ものは、主菜と副菜を兼ねているため「一汁ー菜」でも問題ありません。料理の数よりも、栄養バランスの良い食事を、無理なく続けることが大切です。
一汁三菜で健康的な食事を楽しもう
一汁三菜は、主食と汁物に主菜、副菜2品を組み合わせた献立のことです。一汁三菜にすることで食材を種類多く、栄養バランス良く摂れます。献立を考えるコツは、主菜を決めてからそれに合った副菜や汁物を決めること。ライフスタイルに合わせて市販品も上手に取り入れながら、健康的な食事を楽しんでいきましょう。
宮城・福島のコープ宅配はこちら